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理由で解く 柔道整復師

QJ31P006 衛生学・公衆衛生学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午後 問6
問題
保健所で正しいのはどれか。
選択肢
1 医療法で規定されている。
2 地域住民に対して健康診査を行う。
3 各都道府県に1か所設置されている。
4 医事および薬事に関する事項を取り扱う。
解答
正解4(医事および薬事に関する事項を取り扱う。)
解説

保健所の業務は地域保健法第6条に列挙されており、そこに「医事及び薬事に関する事項」が含まれています。

保健所は地域保健法に基づき、都道府県、政令指定都市、中核市、政令で定める市、特別区が設置する、広域的・専門的・技術的な地域保健の拠点です。同法第6条は保健所の企画・調整・指導と事業の対象として、地域保健思想の普及、人口動態統計その他の統計、栄養の改善と食品衛生、環境衛生、医事および薬事、保健師、母子・高齢者保健、歯科保健、精神保健、難病対策、感染症の予防、衛生上の試験検査などを挙げています。これに対して市町村保健センターは、健康診査・健康相談・保健指導・予防接種といった住民に身近な対人サービスを担う施設で、両者は「専門的・広域的(保健所)」と「身近・日常的(保健センター)」という役割分担で対比して覚えるのが定番です。出題年の2023年(令和5年)時点で保健所は全国に約470か所置かれ、おおむね二次医療圏や保健所政令市・特別区の単位で配置されています。

✓ 4. 正しい
医事および薬事に関する事項を取り扱う。
地域保健法第6条に、保健所が企画・調整・指導および事業を行う事項として明記されています。実務では、病院・診療所への立入検査(医療監視)や開設届の受理、薬局・医薬品販売業の許可と監視指導などがこれに当たります。柔道整復師の施術所の開設届出も保健所が窓口となる点は、受験生として押さえておきたいところです。
✗ 1. 誤り
医療法で規定されている。
保健所の根拠法は地域保健法です(1994年に保健所法から改正・改称されました)。医療法が定めているのは病院・診療所・助産所の開設や構造設備、医療提供体制であって、保健所そのものの設置根拠ではありません。
✗ 2. 誤り
地域住民に対して健康診査を行う。
住民に身近な健康診査・健康相談・保健指導は市町村保健センターが担う対人サービスです。保健所は専門的・広域的な業務を受け持ち、市町村に対して技術的な支援や助言を行う立場にあります。この役割分担の違いが繰り返し問われます。
✗ 3. 誤り
各都道府県に1か所設置されている。
設置主体は都道府県だけでなく政令指定都市・中核市・特別区なども含まれ、数も1都道府県あたり1か所ではありません。出題年の2023年(令和5年)時点で全国に約470か所が置かれており、人口や医療圏に応じて複数設置されています。
ポイント
  • 保健所の根拠法は地域保健法(旧・保健所法)。医療法ではない
  • 設置主体は都道府県・政令指定都市・中核市・政令市・特別区。出題年(2023年)時点で全国約470か所
  • 地域保健法第6条の14項目に「医事及び薬事」「食品衛生」「環境衛生」「精神保健」「難病」「感染症」「試験検査」などが並ぶ
  • 保健所=専門的・広域的・技術的拠点/市町村保健センター=健康診査・保健指導・予防接種など身近な対人サービス
  • 保健所長は原則として医師。市町村保健センターに所長の医師要件はない
比較表
保健所市町村保健センター
根拠法地域保健法地域保健法
設置主体都道府県、政令指定都市、中核市、政令市、特別区市町村(任意設置)
性格広域的・専門的・技術的拠点住民に身近な対人サービスの拠点
主な業務医事・薬事、食品衛生、環境衛生、感染症対策、精神保健、難病、統計、試験検査、市町村への技術支援健康診査、健康相談、保健指導、健康教育、予防接種、母子保健事業
所長原則として医師医師である必要はない
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