学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §14 感覚の生理 / QJ31A087

理由で解く 柔道整復師

QJ31A087 生理学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問87
問題
感覚の種類と感覚受容器の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 温覚-パチニ小体
2 痛覚-メルケル盤
3 触覚-マイスナー小体
4 関節位置覚-コルチ器官
解答
正解3(触覚-マイスナー小体)
解説

マイスナー小体(触覚小体)は皮膚の触覚受容器で、この組合せだけが正しい。温覚と痛覚を担うのは特別な構造をもたない自由神経終末である。

皮膚の機械受容器は、浅い層にあるマイスナー小体とメルケル盤、深い層にあるパチニ小体とルフィニ終末に大別される。マイスナー小体は指腹などの無毛部の真皮乳頭にあり、順応が速く、軽い触れやざらつき、低い周波数の振動をとらえる。メルケル盤は順応が遅く、押され続けている感じや形の識別に働く。パチニ小体は非常に順応が速く、高い周波数の振動や速い圧変化に反応する。これに対して温覚・冷覚・痛覚には特別な受容器構造がなく、自由神経終末が受容器である。「特殊な小体が出てきたら触圧覚か振動」と対応づけて整理する。

✓ 3. 正しい
触覚-マイスナー小体
マイスナー小体は表皮直下の真皮乳頭に存在する順応の速い機械受容器で、触覚と低周波の振動を担う。指先など二点識別閾の小さい部位に密に分布している。
✗ 1. 誤り
温覚-パチニ小体
温覚の受容器は自由神経終末である。パチニ小体(層板小体)は皮下組織や関節包などにある深部の機械受容器で、振動や速い圧の変化をとらえる。
✗ 2. 誤り
痛覚-メルケル盤
痛覚の受容器も自由神経終末(侵害受容器)である。メルケル盤(触覚円板)は順応が遅い触圧覚の受容器で、持続する圧や形・きめの識別に関わる。
✗ 4. 誤り
関節位置覚-コルチ器官
コルチ器官(ラセン器)は内耳の蝸牛にある聴覚の受容器である。関節位置覚などの深部感覚は、筋紡錘を中心に腱紡錘や関節包の受容器が担っている。
ポイント
  • 触圧覚=マイスナー小体・メルケル盤・パチニ小体・ルフィニ終末。
  • 温覚・冷覚・痛覚=自由神経終末(特殊な構造をもたない)。
  • 順応が速い受容器=マイスナー小体・パチニ小体、遅い受容器=メルケル盤・ルフィニ終末。
  • 特殊感覚の受容器は、コルチ器官=聴覚、膨大部稜=回転(半規管)、平衡斑=直線加速度と重力(耳石器)。
  • 位置覚・運動覚といった深部感覚は筋紡錘が主役。
比較表
受容器担う感覚特徴
マイスナー小体触覚・低周波振動真皮乳頭、順応が速い
メルケル盤持続する圧・形の識別表皮基底層、順応が遅い
パチニ小体高周波の振動・速い圧変化皮下組織、順応が非常に速い
ルフィニ終末皮膚の伸展・持続する圧真皮深層、順応が遅い
自由神経終末温覚・冷覚・痛覚特別な構造をもたない
コルチ器官聴覚内耳の蝸牛にある
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