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理由で解く 柔道整復師

QJ31A086 生理学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問86
問題
補足運動野で誤っているのはどれか。
選択肢
1 体部位再現がある。
2 運動の企画と関係する。
3 一次運動野の外側に位置する。
4 損傷すると運動発現低下が生じる。
解答
正解3(一次運動野の外側に位置する。)
解説

補足運動野は大脳半球の内側面にあり、一次運動野の「外側」ではない。外側面にあるのは運動前野である。

補足運動野と運動前野はどちらもブロードマン6野に属する高次運動野で、一次運動野(4野、中心前回)の前方に位置する。このうち補足運動野は上前頭回の内側面、つまり半球を左右に分けた内側の面にあり、運動前野は同じ6野でも外側面にある。補足運動野は両手の協調運動や順序立った動作、自分の内側から起こす運動の準備に関わり、実際に動き出す1秒ほど前から準備電位が記録される。運動前野は視覚や聴覚の合図に導かれる運動で活動が高まるとされ、位置と役割をセットで整理しておくと取り違えにくい。

✓ 3. これが正答(誤った記述)
一次運動野の外側に位置する。
補足運動野は半球の内側面にある。外側面で一次運動野の前方にあるのは運動前野で、この2つの位置を入れ替えた記述になっている。「補足=内側、運動前野=外側」と口に出して覚えるとよい。
✗ 1. 正しい記述=答えではない
体部位再現がある。
補足運動野にも体部位再現(身体各部に対応する配列)が認められる。一次運動野ほど精密ではないが、高次運動野にも体部位の対応関係がある。
✗ 2. 正しい記述=答えではない
運動の企画と関係する。
順序立った一連の動作や両手の協調運動の準備・企画に関与し、運動が始まる前から活動が高まる。準備電位が記録されることがその現れである。
✗ 4. 正しい記述=答えではない
損傷すると運動発現低下が生じる。
補足運動野が障害されると、麻痺そのものより自発的な運動の起こりにくさが目立ち、無動や自発的な発語の減少がみられる。企画に関わる領域という性格と一致する。
ポイント
  • 一次運動野=4野(中心前回)、補足運動野=6野の内側面、運動前野=6野の外側面。
  • 補足運動野は内発的・順序的・両手協調の運動の企画、運動前野は外部の合図に導かれる運動を担う。
  • 高次運動野にも体部位再現がある。
  • 補足運動野の障害では自発運動が減る(無動)。一次運動野の障害では対側の麻痺が出る。
  • 運動の流れは「企画(高次運動野)→指令(一次運動野)→実行(錐体路)」と段階で捉える。
比較表
領野位置主な役割
一次運動野(4野)中心前回随意運動の指令を出す。錐体路の起始
補足運動野(6野)半球内側面、一次運動野の前方順序動作・両手協調運動の企画と準備
運動前野(6野)半球外側面、一次運動野の前方外部の感覚的合図に導かれる運動
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