学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §10 感覚器系 / QJ31A077

理由で解く 柔道整復師

QJ31A077 解剖学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問77
問題
皮膚の内部構造物と部位の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 アポクリン汗腺-表皮
2 エクリン汗腺真皮
3 パチニ小体-真皮
4 マイスナー小体.皮下組織
解答
正解2(エクリン汗腺真皮)
解説

エクリン汗腺(小汗腺)の分泌部は真皮の深層にあり、組合せとして正しいのは選択肢2である。

皮膚は表面から表皮・真皮・皮下組織の3層でできており、付属器も感覚受容器もそれぞれ決まった深さに置かれている。表皮は角化重層扁平上皮で血管をもたず、腺の本体が入り込むことはない。分泌腺の本体と機械受容器は真皮以深にあり、しかも「浅いものほど細かく弱い刺激、深いものほど広く強い刺激を拾う」という深さと機能の対応がある。この対応を軸に、どの構造がどの層にあるかを一続きの順番として覚えると、組合せ問題で迷わない。

✓ 2. 正しい
エクリン汗腺真皮
エクリン汗腺は手掌・足底を含む全身の皮膚に分布する小汗腺で、糸球状に丸まった分泌部が真皮の深層(一部は皮下組織との境)に置かれ、そこから導管がまっすぐ上行して表皮を貫き、汗孔として体表に開く。分泌する汗は水分と電解質が主体で、蒸発による体温調節を担う。
✗ 1. 誤り
アポクリン汗腺-表皮
アポクリン汗腺(大汗腺)は腋窩・乳輪・外陰部・外耳道など限られた部位にあり、分泌部は真皮深層から皮下組織にかけての深い位置にある。導管は体表ではなく毛包に開口する。表皮の中に腺の本体が置かれることはない。
✗ 3. 誤り
パチニ小体-真皮
パチニ小体(層板小体)は神経終末を玉ねぎ状の層板が幾重にも包む大型の受容器で、局在は皮下組織である。振動や急激な圧の変化に鋭く反応し、順応が速い。皮膚以外にも関節包・骨膜・腸間膜に分布する。
✗ 4. 誤り
マイスナー小体.皮下組織
マイスナー小体(触覚小体)は指腹・手掌・足底など無毛部に多く、真皮乳頭の中にすっぽり収まっている。軽い触覚と物のずれを感じ取る浅い受容器であり、皮下組織にあるのではない。
ポイント
  • 皮膚は表皮・真皮・皮下組織の3層。表皮は無血管で、栄養は真皮の毛細血管から拡散して届く。
  • エクリン汗腺=全身に分布・体温調節・導管は汗孔に開口。アポクリン汗腺=腋窩など限局・毛包に開口。
  • 受容器の深さの順:メルケル細胞(表皮基底層)→マイスナー小体(真皮乳頭)→ルフィニ小体(真皮深層)→パチニ小体(皮下組織)。
  • 浅い受容器ほど細かい触覚、深い受容器ほど圧・振動・伸展という広く強い刺激を担当する。
  • 皮脂腺は毛包に開口し(毛包脂腺系)、立毛筋とともに毛と一組で働く。
比較表
構造物局在働き・開口部
メルケル細胞表皮基底層持続的な触・圧(順応が遅い)
マイスナー小体真皮乳頭軽い触覚・ずれ(順応が速い)
ルフィニ小体真皮深層皮膚の伸展・持続する圧
パチニ小体皮下組織振動・急な圧変化
エクリン汗腺分泌部は真皮深層体温調節の汗/汗孔に開口
アポクリン汗腺真皮深層〜皮下組織限局部位に分布/毛包に開口
皮脂腺真皮(毛包の側方)皮脂を分泌/毛包に開口
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