学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §10 感覚器系 / QJ30A078

理由で解く 柔道整復師

QJ30A078 解剖学

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問78
問題
網膜の浅層から深層の順で正しいのはどれか。
選択肢
1 視細胞層→双極細胞層→→視神経細胞層
2 視細胞層 → 視神経細胞層 → 双極細胞層
3 視神経細胞層→ 視細胞層 → 双極細胞層
4 視神経細胞層→双極細胞層→ 視細胞層
解答
正解4(視神経細胞層→双極細胞層→ 視細胞層)
解説

網膜は光を受け取る視細胞が最も深層(脈絡膜側)に位置する逆転網膜である。硝子体側の浅層から数えると、視神経細胞層→双極細胞層→視細胞層の順になる。

網膜を硝子体側から順に見ていくと、内境界膜・神経線維層・視神経細胞層(神経節細胞層)・内網状層・双極細胞層(内顆粒層)・外網状層・視細胞層(外顆粒層および錐体・杆体の外節)が並び、最深部に色素上皮層が接する。光は硝子体からこれらの層をいったん通り抜け、いちばん奥の視細胞に達してはじめて電気信号に変換される。そして信号は視細胞(1次ニューロン)→双極細胞(2次)→視神経細胞(3次)へと、光とは逆向きに浅層へ伝えられる。視神経細胞の軸索は網膜表面を走って一点に集まり、視神経円板(視神経乳頭)から眼球を出て視神経となる。この部分には視細胞がないため盲点となり、逆に中心窩は錐体が密集して介在する層が薄く、最も鮮明な像が得られる。つまり本問は「光の進む向き(浅→深)」と「信号の伝わる向き(深→浅)」が逆であることを理解しているかを問うている。

✓ 4. 正しい
視神経細胞層→双極細胞層→ 視細胞層
硝子体側(浅層)から順に、視神経細胞層(3次ニューロン)→双極細胞層(2次)→視細胞層(1次)と並ぶ。ニューロンの次数と深さが逆順になるのが逆転網膜の特徴で、この並びが正しい。
✗ 1. 誤り
視細胞層→双極細胞層→→視神経細胞層
これは信号が伝わる順(1次→2次→3次)であり、深層から浅層へ向かう並びである。設問が求める浅層からの順とはちょうど逆になる。
✗ 2. 誤り
視細胞層 → 視神経細胞層 → 双極細胞層
最浅層を視細胞層としている点で誤りであり、さらに双極細胞層を視神経細胞層より深くに置いている。双極細胞層は視細胞層と視神経細胞層の間にはさまれる。
✗ 3. 誤り
視神経細胞層→ 視細胞層 → 双極細胞層
最浅層が視神経細胞層である点は正しいが、視細胞層と双極細胞層の順序が入れ替わっている。双極細胞は視細胞と視神経細胞を中継する介在ニューロンなので、必ず両者の間に位置する。
ポイント
  • 浅層(硝子体側)→深層(脈絡膜側)の主要層の順は、神経線維層→視神経細胞層→双極細胞層→視細胞層→色素上皮層(実際にはこれらの間に内境界膜・内網状層・外網状層がはさまる)。
  • 光の進む向き(浅→深)と信号の伝わる向き(深→浅)が逆なのが逆転網膜。ここを押さえれば順番は導ける。
  • ニューロンの次数は視細胞(1次)→双極細胞(2次)→視神経細胞(3次)。中継役の双極細胞は必ず真ん中。
  • 視神経円板は軸索の出口で視細胞を欠くため盲点となり、中心窩は錐体が密で最も視力が高い。
  • 順序を問われたら、まずニューロンの次数を書き出し、それを裏返して深さに置き換えると取り違えを防げる。
比較表
上から下へ浅(硝子体側)→深(脈絡膜側)の順。細胞体のある主要層のみ抜粋し、内境界膜・内網状層・外網状層は省略している。
層の名称(別名)位置おもな役割
神経線維層最浅層(硝子体側)視神経細胞の軸索が集まり視神経円板へ向かう
視神経細胞層(神経節細胞層)神経線維層の深部3次ニューロン。軸索が視神経となる
双極細胞層(内顆粒層)内網状層をはさんでさらに深部2次ニューロン。視細胞と視神経細胞を中継
視細胞層(外顆粒層・錐体/杆体)外網状層をはさんでさらに深部1次ニューロン。光を電気信号に変換
色素上皮層最深層(脈絡膜に接する)遮光・視物質の再生・視細胞外節の処理
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