学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ31A072

理由で解く 柔道整復師

QJ31A072 解剖学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問72
問題
運動野があるのはどれか。
選択肢
1 前頭葉
2 頭頂葉
3 側頭葉
4 後頭葉
解答
正解1(前頭葉)
解説

一次運動野は中心溝のすぐ前方にある中心前回に位置し、前頭葉に属する。

大脳皮質の機能局在は「中心溝より前が運動、後ろが感覚」という一本の線で整理できる。中心前回(ブロードマン4野)が一次運動野で、ここの大型の錐体細胞(ベッツ細胞)から錐体路(皮質脊髄路)が出て、内包後脚・大脳脚を下り延髄錐体で大部分が交叉する。体の各部位は逆立ちした人形(運動のホムンクルス)のように並び、細かい動きをする手指・口唇・舌に広い面積が割り当てられている。前頭葉にはさらに運動前野・補足運動野(6野)、前頭眼野(8野)、運動性言語野であるブローカ野(44・45野)が置かれ、運動の計画から発語までを担当する。

✓ 1. 正しい
前頭葉
中心溝の前壁をなす中心前回が一次運動野。随意運動の指令を出す出発点であり、この付近の障害では反対側の片麻痺が生じる。前頭葉はほかに運動前野・補足運動野・前頭眼野・ブローカ野を含み、前頭前野が意欲や判断を担う。
✗ 2. 誤り
頭頂葉
中心溝の後ろの中心後回に一次体性感覚野(3・1・2野)があり、触覚・圧覚・温痛覚・深部感覚を受け取る。運動野とは中心溝を挟んで向かい合うため混同しやすいが、出す側が前、受ける側が後ろである。頭頂連合野は空間の認識や身体像を扱う。
✗ 3. 誤り
側頭葉
上側頭回の上面(横側頭回・ヘシュル回)に聴覚野(41・42野)があり、その後方に感覚性言語野であるウェルニッケ野(22野)が広がる。内側面には嗅覚野や記憶に関わる海馬が置かれる。運動の指令を出す領域ではない。
✗ 4. 誤り
後頭葉
内側面の鳥距溝をはさんで一次視覚野(17野)があり、その周囲に視覚連合野(18・19野)が続く。網膜からの情報が外側膝状体を経て届く場所であり、運動野は含まれない。
ポイント
  • 中心溝が境目。前=一次運動野(中心前回・4野)、後ろ=一次体性感覚野(中心後回・3,1,2野)。
  • 前頭葉の機能野:4野(一次運動)、6野(運動前野・補足運動野)、8野(前頭眼野)、44・45野(ブローカ野=運動性言語野)。
  • 聴覚野41・42野は側頭葉、視覚野17野は後頭葉。
  • 錐体路は中心前回のベッツ細胞から出て、内包後脚→大脳脚→延髄錐体で交叉する。
  • 運動のホムンクルスでは、手指・口唇・舌の領域が大きく、体幹は小さい。
比較表
主な機能野ブロードマン野
前頭葉一次運動野/運動前野・補足運動野/前頭眼野/ブローカ野4/6/8/44・45
頭頂葉一次体性感覚野/頭頂連合野3・1・2/5・7
側頭葉聴覚野/ウェルニッケ野41・42/22
後頭葉一次視覚野/視覚連合野17/18・19
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