学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §25 大腿部打撲・肉ばなれ、大腿四頭筋、ハムストリングスの診察 / QJ31A026

理由で解く 柔道整復師

QJ31A026 必修問題

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問26
問題
ハムストリングス肉離れの検査はどれか。
選択肢
1 FNS テスト
2 SLR テスト
3 ルーステスト
4 ニュートンテスト
解答
正解2(SLR テスト)
解説

ハムストリングスを他動的に伸張して疼痛を誘発する検査がSLRテストです。答えは2になります。

ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)は坐骨結節から起こり膝関節をまたいで下腿に停止する二関節筋です。背臥位で膝を伸ばしたまま下肢を挙上すると、股関節屈曲+膝関節伸展という組み合わせによってハムストリングスが最大限に引き伸ばされ、損傷部位に一致した疼痛が出ます。同じSLRテストは腰椎椎間板ヘルニアの神経根症状を診るためにも使われるため、下肢に放散するしびれを伴うかどうかで両者を区別します。肉離れでは損傷部の限局した圧痛・陥凹・皮下出血が併せて確認できます。

✓ 2. 正しい
SLR テスト
背臥位で膝伸展位のまま下肢を挙上する検査です。ハムストリングスが伸張されて損傷部に疼痛が出ます。健側と挙上角度を比較し、圧痛部位の触診と合わせて評価します。
✗ 1. 誤り
FNS テスト
大腿神経伸展テストで、腹臥位で膝を屈曲し股関節を伸展させて大腿前面の疼痛をみます。対象は大腿四頭筋側および第2〜4腰神経根で、ハムストリングスの検査ではありません。
✗ 3. 誤り
ルーステスト
両上肢を90度外転・外旋位に保って手指の開閉を繰り返す検査で、胸郭出口症候群を評価します。下肢の検査ではありません。
✗ 4. 誤り
ニュートンテスト
仙腸関節に圧を加えて疼痛を誘発する検査で、仙腸関節障害の評価に用います。ハムストリングスの伸張とは無関係です。
ポイント
  • SLRテスト=膝伸展位で下肢挙上。ハムストリングスの伸張痛を確認できる。
  • 同じ手技が腰椎椎間板ヘルニアの評価にも使われる。放散するしびれの有無で鑑別する。
  • 肉離れでは限局した圧痛・陥凹・遅れて出る皮下出血が併存する。
  • FNSテストは大腿神経(L2〜4)、ルーステストは胸郭出口症候群、ニュートンテストは仙腸関節。
  • 急性期はRICEで対応し、健側との左右差を記録しながら段階的に伸張・筋力訓練へ進める。
比較表
テスト肢位・手技主な対象
SLRテスト背臥位・膝伸展位で下肢挙上ハムストリングス、坐骨神経(L4〜S1)
FNSテスト腹臥位・膝屈曲+股関節伸展大腿神経(L2〜4)
ルーステスト両上肢90度外転外旋で手指開閉胸郭出口症候群
ニュートンテスト腸骨・仙骨に圧迫を加える仙腸関節障害
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