学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §22 示指PIP関節背側脱臼の固定 / QJ31A023

理由で解く 柔道整復師

QJ31A023 必修問題

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問23
問題
示指PIP 関節背側脱臼の固定で誤っているのはどれか。
選択肢
1 PIP 関節は 20~30度屈曲位とする。
2 前腕遠位部から指先とする。
3 隣接指とともに固定する。
4 固定期間は5週とする。
解答
正解4(固定期間は5週とする。)
解説

この設問は「誤っているのはどれか」を問うています。示指PIP関節背側脱臼の固定期間は概ね3週前後が目安で、5週は長すぎるため、答えは4です。

PIP関節の背側脱臼では中節骨基部の掌側板が損傷します。掌側板が修復されるまでは軽度屈曲位で保護する必要がありますが、PIP関節は手指のなかでもとりわけ拘縮をきたしやすい関節です。固定が長引くと関節包・側副靱帯が短縮し、伸展制限や屈曲制限が残って日常生活に支障が出ます。したがって固定は2〜3週にとどめ、その後は隣接指と組んだテーピングに切り替えて自動運動を早期に開始し、腫脹の管理と併せて可動域を取り戻していきます。

✓ 4. これが誤り(=答え)
固定期間は5週とする。
5週は長すぎます。掌側板の修復に必要な期間を確保しつつ拘縮を避けるため、固定は概ね3週を目安とし、以降はバディテーピングなどで保護しながら自動運動を進めます。
✗ 1. 正しい記述(=答えではない)
PIP 関節は 20~30度屈曲位とする。
軽度屈曲位は損傷した掌側板の緊張をゆるめ、修復に有利な肢位です。伸展位で固定すると掌側板に張力がかかり、治癒を妨げます。
✗ 2. 正しい記述(=答えではない)
前腕遠位部から指先とする。
指だけを固定しても支点が得られず、動きを十分に抑えられません。前腕遠位部を含めることで固定材が安定し、患指の肢位を確実に保持できます。
✗ 3. 正しい記述(=答えではない)
隣接指とともに固定する。
隣接指を副子代わりに使うことで側方への動揺を抑えられます。固定期間終了後も、この方法を保護目的で継続できるという利点があります。
ポイント
  • PIP関節背側脱臼では掌側板損傷を伴うため、PIP関節を20〜30度屈曲位で固定する。
  • 固定範囲は前腕遠位部から指先まで。支点を確保して肢位を保つ。
  • 隣接指と一緒に固定(バディテーピング)して側方動揺を抑える。
  • 固定期間の目安は約3週。長期固定はPIP関節の拘縮を招くため、期限を決めて自動運動へ移行する。
  • 固定除去後は腫脹管理と可動域訓練を並行し、経過が思わしくないときは医師の評価を仰ぐ。
比較表
項目適切な内容理由
肢位PIP 20〜30度屈曲位掌側板の緊張を軽減する
範囲前腕遠位部〜指先支点を確保し肢位を保持する
方法隣接指とともに固定側方動揺を防ぐ
期間約3週(2〜3週)5週では拘縮のリスクが高い
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