学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §14 肋骨骨折の固定 / QJ31A012

理由で解く 柔道整復師

QJ31A012 必修問題

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問12
問題
肋骨骨折の絆創膏固定で正しいのはどれか。
選択肢
1 最大吸気時に貼付する。
2 上位から下位に向かって貼付する。
3 前後正中線を越えないように貼付する。
4 貼り始めは牽引力を加えないように貼付する。
解答
正解4(貼り始めは牽引力を加えないように貼付する。)
解説

肋骨骨折の絆創膏固定では、貼り始めに牽引を加えず、骨折部の上を通過する間に牽引を加える。

絆創膏固定の目的は、呼吸に伴う胸郭の動きを抑えて骨折部の動揺と疼痛を減らすことにある。そのため胸郭が最も小さくなる最大呼気時に貼付し、下位から上位へ向かって幅の1/2〜1/3ずつ重ねて貼り上げる。1本の絆創膏は健側の後正中線を越えた背側から貼り始め、患側の前正中線を越えて終わらせることで、十分な固定力が得られる。貼り始めと貼り終わりは牽引せずに皮膚へ密着させ、骨折部を通過する間だけ牽引を加えると、皮膚のしわや水疱をつくらずに圧迫効果が得られる。固定後は呼吸苦の有無、皮膚の発赤やかぶれを確認し、呼吸困難や血痰など気胸・血胸を疑う所見があれば直ちに医師の診察につなぐ。

✓ 4. 正しい
貼り始めは牽引力を加えないように貼付する。
貼り始めと貼り終わりは密着させるだけにとどめ、骨折部を通過する間に牽引を加えることで、皮膚障害を避けながら固定力を得る。
✗ 1. 誤り
最大吸気時に貼付する。
最大呼気時に貼る。吸気位(胸郭が広がった状態)で貼ると呼気時に緩み、固定力が得られない。
✗ 2. 誤り
上位から下位に向かって貼付する。
下位から上位へ向かって重ねて貼る。屋根瓦状に上へ重ねることで、絆創膏がずり落ちにくくなる。
✗ 3. 誤り
前後正中線を越えないように貼付する。
前後の正中線を越えて貼ることで胸郭を十分に締められる。正中線の手前で止めると固定力が不足する。
ポイント
  • 目的は胸郭の動きを抑えて骨折部の動揺と疼痛を減らすこと。
  • 最大呼気時に貼付する(胸郭が最小の状態で固定)。
  • 下位から上位へ、幅の1/2〜1/3ずつ重ねて貼り上げる。
  • 後正中線を越えて貼り始め、前正中線を越えて終わる。
  • 牽引は骨折部通過時のみ。貼り始め・貼り終わりは密着させるだけ。
比較表
項目正しい方法誤りやすい方法
貼付のタイミング最大呼気時最大吸気時
貼る方向下位から上位へ上位から下位へ
貼付範囲前後正中線を越える正中線の手前で止める
牽引の加え方骨折部通過時のみ貼り始めから牽引する
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。