学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §6 失血と輸血・輸液 / QJ30P050
理由で解く 柔道整復師
輸血の必要性と効果は、循環血液量と臓器灌流を映す指標で判断する。呼吸数は全身状態の把握には役立つが、輸血量を決める直接の指標としては挙げられない。
出血に対して輸血を行うかどうか、どこまで行うかは、血圧・脈拍などのバイタルサイン、時間尿量、中心静脈圧といった循環動態と、ヘモグロビン値・ヘマトクリット値を組み合わせて判断する。尿量は腎血流すなわち主要臓器の灌流を反映するため、およそ0.5〜1 mL/kg/時が保たれているかが「血液が臓器に届いているか」の実用的な目安になる。中心静脈圧は心臓に戻ってくる血液量(前負荷)を表し、低ければ容量不足、輸液・輸血で上がってくれば補充が効いていると読める。これに対し呼吸数は、低酸素血症や代謝性アシドーシスの代償で増減する呼吸機能の指標であり、循環血液量そのものを示す数値ではない。ショックの重症度評価では有用な所見だが、輸血の指標として並べるには性質が異なる。
| 指標 | 何を反映するか | 輸血判断での位置づけ |
|---|---|---|
| 血圧・脈拍 | 循環動態・交感神経の代償 | 基本のバイタル指標 |
| 尿量 | 腎血流=臓器灌流 | 0.5〜1 mL/kg/時が目安 |
| 中心静脈圧 | 前負荷(戻ってくる血液量) | 容量不足の判定と補充効果の確認 |
| Hb・Ht値 | 酸素運搬能 | 赤血球輸血の直接的な指標 |
| 呼吸数 | 換気・酸素化、アシドーシス代償 | 全身状態の把握には有用だが輸血の指標ではない |
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