学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §6 失血と輸血・輸液 / QJ29P049
理由で解く 柔道整復師
新鮮凍結血漿(FFP)の目的はただ一つ、「凝固因子の補充」です。凝固因子の大半は肝臓で合成されるため、肝不全で凝固因子が不足し出血傾向を来した状態が典型的な適応になります。
血液製剤は「何を補いたいのか」で使い分けます。酸素運搬能が足りなければ赤血球濃厚液、止血に必要な血小板が足りなければ濃厚血小板、凝固因子が足りなければ FFP、というのが原則です。FFP には第 I 因子(フィブリノゲン)をはじめ各種凝固因子が含まれており、複数の凝固因子が同時に不足し、かつ出血しているか観血的処置を控えている場面で用います。具体的には肝障害・肝不全、播種性血管内凝固症候群(DIC)、大量輸血に伴う希釈性凝固障害、抗凝固薬の緊急補正などです。逆に、循環血液量を増やす目的や膠質浸透圧を保つ目的、栄養補給の目的で FFP を使うのは適応外とされています。それらは輸液製剤やアルブミン製剤、栄養療法で対応すべきで、輸血には感染症伝播、アレルギー、輸血関連急性肺障害(TRALI)、輸血関連循環過負荷(TACO)といったリスクが伴うからです。「必要な成分を、必要なときだけ」が輸血療法の考え方です。
| 製剤 | 補うもの | 主な適応 |
|---|---|---|
| 赤血球濃厚液 | 酸素運搬能 | 失血・貧血による組織の酸素不足 |
| 濃厚血小板 | 血小板 | 血小板減少・機能低下による出血や出血リスク |
| 新鮮凍結血漿(FFP) | 凝固因子(フィブリノゲンを含む) | 肝不全、DIC、希釈性凝固障害など複数因子の欠乏 |
| アルブミン製剤 | 膠質浸透圧 | 低アルブミン血症に伴う難治性の浮腫・腹水など |
| 晶質液(細胞外液補充液) | 循環血液量・細胞外液 | 脱水、出血の初期輸液 |
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