学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §4 退行性病変・代謝障害 / QJ30A119
理由で解く 柔道整復師
脂肪肝は肝細胞の中に中性脂肪が過剰にたまった状態で、肥満・アルコール・薬物・糖尿病・低栄養が代表的な原因。ウイルス感染は当てはまらないので、答えは3。
肝細胞は脂肪酸を取り込み、中性脂肪に変えてVLDLの形で血中へ送り出している。この流れのどこかが滞ると脂肪滴が肝細胞内にたまる。機序は三つに整理できる。第一に脂肪酸の流入が増える場合(肥満、糖尿病、飢餓時の脂肪動員)。第二に中性脂肪の合成が亢進し脂肪酸の酸化が落ちる場合で、アルコール代謝でNADHが過剰になるのが典型。第三にVLDLとして搬出できない場合で、アポ蛋白の材料が足りない低栄養(クワシオルコル)や四塩化炭素・一部の薬物がこれにあたる。一方、ウイルス性肝炎の本態は肝細胞の変性・壊死と炎症細胞浸潤であり、進行すれば線維化から肝硬変・肝細胞癌へ向かうが、脂肪の蓄積が主役ではない。近年は飲酒歴のない脂肪性肝疾患(NAFLD/NASH)が増えており、体重管理と節酒、原因薬物の見直しを主治医と相談することが実際の対応になる。
| 機序 | 代表的な原因 |
|---|---|
| 脂肪酸の肝への流入増加 | 肥満、糖尿病、飢餓時の脂肪動員 |
| 中性脂肪の合成亢進・脂肪酸酸化の低下 | アルコール |
| VLDLとしての搬出障害 | 低栄養(クワシオルコル)、四塩化炭素、薬物 |
| 当てはまらないもの | ウイルス性肝炎(変性・壊死と炎症、線維化が本態) |
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