学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §9 腫瘍 / QJ30A118
理由で解く 柔道整復師
ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因になるのは子宮「頸」癌であって子宮「体」癌ではない。組合せとして誤っているのは2で、これが答え。
HPVは重層扁平上皮に感染するウイルスで、E6蛋白がp53を、E7蛋白がRB蛋白をそれぞれ不活化し、細胞周期のブレーキを外すことで発癌に向かわせる。感染の場となるのは子宮頸部の扁平円柱上皮境界(SCJ)で、異形成(CIN)を経て扁平上皮癌へ進む。高リスク型は16型・18型で、ワクチンと細胞診検診が予防の柱になる。これに対し子宮体癌(子宮内膜癌)は大半が類内膜癌で、エストロゲンの持続的な刺激(肥満、未経産、無排卵周期、遅い閉経・早い初経、エストロゲン単独補充療法、タモキシフェン)が最大の危険因子であり、HPVは関与しない。なお好発するのは閉経後の50〜60歳代だが、これは年齢分布の話であって、閉経そのものがエストロゲンの持続刺激を生むわけではない(閉経後の卵巣由来エストロゲンはむしろ低下し、肥満脂肪組織のアロマターゼ由来エストロンや閉経までの累積曝露が背景にある)。同じ子宮でも頸部と体部では上皮の種類・組織型・原因がまるごと違う、という対比で覚えると取りこぼしがない。
| 外因 | 主に関連する腫瘍 |
|---|---|
| 紫外線(UVB) | 基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫 |
| HPV(16・18型) | 子宮頸癌、中咽頭癌、肛門癌 |
| エストロゲンの持続刺激 | 子宮体癌(類内膜癌) |
| タバコ | 肺癌、喉頭癌、膀胱癌 |
| アスベスト | 悪性中皮腫、肺癌 |
| HBV・HCV | 肝細胞癌 |
| Helicobacter pylori | 胃癌、胃MALTリンパ腫 |
| EBウイルス | Burkittリンパ腫、上咽頭癌 |
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