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理由で解く 柔道整復師

QJ30A092 生理学

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問92
問題
液性免疫を担うのはどれか。
選択肢
1 抗体
2 好中球
3 インターフェロン
4 細胞傷害性T リンパ球
解答
正解1(抗体)
解説

液性免疫は、B 細胞が分化した形質細胞の作る抗体(免疫グロブリン)が体液中で抗原を処理する仕組みです。したがって答えは 1 の抗体です。

獲得免疫は液性免疫と細胞性免疫に分かれ、液性免疫は B 細胞と抗体が、細胞性免疫は T 細胞が主役です。抗体は抗原に特異的に結合し、毒素やウイルスを中和する、細菌を覆って貪食されやすくする(オプソニン化)、補体を活性化して溶菌を起こす、といった働きをします。クラスは IgG・IgA・IgM・IgD・IgE の 5 つで、IgG は血中に最も多く唯一胎盤を通過し、IgA は初乳や分泌液に多く粘膜を守り、IgM は感染初期に最初に作られる五量体、IgE は I 型アレルギーに関わります。一方、好中球やマクロファージによる貪食、インターフェロンや補体の作用は抗原特異性をもたない自然免疫に分類されます。

✓ 1. 正しい
抗 体
B 細胞由来の形質細胞が産生する免疫グロブリンで、血漿や体液(=液性)に存在して抗原と特異的に結合します。中和・オプソニン化・補体活性化が三大作用です。
✗ 2. 誤り
好中球
白血球の中で最も多い貪食細胞で、細菌感染の初期に真っ先に動員されます。抗原特異性をもたない自然免疫の担い手で、液性免疫の主役ではありません。
✗ 3. 誤り
インターフェロン
ウイルス感染細胞などが産生するサイトカインで、周囲の細胞にウイルス増殖を抑える状態を作らせます。抗原特異的な液性免疫ではなく、自然免疫と免疫調節に分類されます。
✗ 4. 誤り
細胞傷害性T リンパ球
ウイルス感染細胞や腫瘍細胞を直接攻撃する CD8 陽性 T 細胞で、細胞性免疫の主役です。液性免疫と対になる側にあたります。
ポイント
  • 液性免疫=B 細胞 → 形質細胞 → 抗体。細胞性免疫=T 細胞(CD8 の細胞傷害性、CD4 のヘルパー)。
  • 抗体の三大作用は中和・オプソニン化・補体活性化。
  • IgG は最多で唯一胎盤通過、IgA は分泌型で粘膜防御、IgM は感染初期の五量体、IgE は I 型アレルギー。
  • 好中球・マクロファージ・NK 細胞・インターフェロン・補体は自然免疫。
  • ヘルパー T 細胞は B 細胞を助けるので、液性免疫にも間接的に関与する。
比較表
液性免疫細胞性免疫
主役B 細胞・形質細胞T 細胞(CD8・CD4)
実行分子・細胞抗体(免疫グロブリン)細胞傷害性 T リンパ球、活性化マクロファージ
主な標的細胞外の細菌・毒素・ウイルスウイルス感染細胞・腫瘍細胞・移植片
代表的な現象I~III 型アレルギーIV 型アレルギー(ツベルクリン反応)、拒絶反応
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