学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §5 呼吸器系 / QJ30A064

理由で解く 柔道整復師

QJ30A064 解剖学

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問64
問題
気管が左右の気管支に分岐するのはどこか。
選択肢
1 第1〜2 胸椎位
2 第4~5胸椎位
3 第7~8胸椎位
4 第10~11 胸椎位
解答
正解2(第4~5胸椎位)
解説

気管分岐部は胸骨角(胸骨柄と胸骨体の境、第2肋骨が付く高さ)に対応し、第4〜5胸椎の高さにあります。

気管は輪状軟骨下縁(第6頸椎の高さ)に始まり、食道の前を下って上縦隔を通り、気管分岐部で左右の主気管支に分かれます。この高さは胸部の目印が集中する重要な平面で、前面では胸骨角、後面では第4胸椎下縁から第5胸椎にあたり、上縦隔と下縦隔の境、大動脈弓の始まりと終わり、奇静脈が上大静脈へ注ぐ高さがすべてここに並びます。胸骨角は体表から触れて確認でき、第2肋骨を数える起点にもなるので、触診の基準としても押さえておきましょう。なお右主気管支は左より太く短く、正中線となす角度が小さいため、誤嚥した異物は右へ入りやすくなります。

✓ 2. 正しい
第4~5胸椎位
胸骨角と同じ高さで、ここに気管分岐部(気管竜骨)があり、左右の主気管支へ分かれます。上縦隔と下縦隔の境でもあります。
✗ 1. 誤り
第1〜2 胸椎位
胸郭上口に近い上縦隔の上部にあたる高さで、気管はまだ1本のまま下行しています。分岐にはまだ達していません。
✗ 3. 誤り
第7~8胸椎位
心臓の後方にあたる高さで、気管はすでに分岐を終えています。第8胸椎の高さは横隔膜の大静脈孔の位置として覚えておくとよいでしょう。
✗ 4. 誤り
第10~11 胸椎位
第10胸椎の高さは横隔膜の食道裂孔にあたり、すでに横隔膜に近い位置です。気管分岐部よりはるかに下方です。
ポイント
  • 気管分岐部=胸骨角=第4〜5胸椎の高さ。体表の目印(胸骨角)と椎体の高さをセットで覚える。
  • 気管の始まりは輪状軟骨下縁で、第6頸椎の高さ。
  • 胸骨角には第2肋骨が付着し、上縦隔と下縦隔の境になる。大動脈弓の始まりと終わりも同じ高さ。
  • 横隔膜の3つの孔は、大動脈裂孔=第12胸椎、食道裂孔=第10胸椎、大静脈孔=第8胸椎。
  • 右主気管支は太く短く垂直に近いため、誤嚥した異物は右肺に入りやすい。
比較表
高さそこにある構造
第6頸椎輪状軟骨下縁(気管の始まり、咽頭と食道の境)
第4〜5胸椎(胸骨角)気管分岐部、大動脈弓、上・下縦隔の境
第8胸椎横隔膜の大静脈孔
第10胸椎横隔膜の食道裂孔
第12胸椎横隔膜の大動脈裂孔
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