学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §32 足関節外側靱帯損傷の診察 / QJ30A034

理由で解く 柔道整復師

QJ30A034 必修問題

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問34
問題
足関節内返し損傷で好発する部位はどれか。
選択肢
1 三角靱帯
2 踵腓靱帯
3 前距腓靱帯
4 前脛腓靱帯
解答
正解3(前距腓靱帯)
解説

足関節の内返し(内反+底屈)強制で最も損傷しやすいのは前距腓靱帯です。

足関節外側には前距腓靱帯・踵腓靱帯・後距腓靱帯の3本があり、それぞれ緊張する肢位が異なります。前距腓靱帯は底屈位で緊張するため、つま先が下がった状態で足底が内側を向く「内返し」の力を最初に受け止めることになり、単独損傷として最も高頻度です。外力が強ければさらに踵腓靱帯にも及び、外側全体の不安定性が生じます。所見としては外果の前下方に限局した圧痛と腫脹が典型で、外果・第5中足骨基部・腓骨近位部・第5中足骨の圧痛の有無を確かめて骨折の可能性を判断し、疑わしい場合は医師の画像評価につなげます。

✓ 3. 正しい
前距腓靱帯
底屈位で緊張する靱帯であり、内返し(内反+底屈)の外力を最初に受けます。そのため足関節捻挫で最も損傷頻度が高く、圧痛は外果前下方に限局します。
✗ 1. 誤り
三角靱帯
三角靱帯は足関節の内側にあり、外返し(外反)強制で損傷します。内返し損傷では通常傷めません。強靱なため、外反時には内果の裂離骨折を伴うこともあります。
✗ 2. 誤り
踵腓靱帯
踵腓靱帯は中間位から背屈位で緊張します。内返し損傷では前距腓靱帯に次いで損傷しますが、最も好発する部位ではありません。
✗ 4. 誤り
前脛腓靱帯
前脛腓靱帯は脛骨と腓骨をつなぐ靱帯結合の一部で、背屈や外旋の強制で損傷します(いわゆる高位捻挫)。内返し損傷の好発部位ではありません。
ポイント
  • 足関節外側靱帯は前距腓靱帯・踵腓靱帯・後距腓靱帯の3本。
  • 前距腓靱帯は底屈位で緊張するため、内返し(内反+底屈)で最も損傷しやすい。
  • 踵腓靱帯は中間位〜背屈位で緊張。損傷頻度は前距腓靱帯に次ぐ。
  • 三角靱帯は内側で外返し損傷、前脛腓靱帯は背屈・外旋強制で損傷と整理する。
  • 外果・第5中足骨基部・腓骨近位の圧痛を確認し、骨折が疑われれば医師につなげる。
比較表
靱帯位置緊張する肢位損傷する外力
前距腓靱帯外側(外果前下方)底屈位内返し(内反+底屈)— 最好発
踵腓靱帯外側(外果下方)中間位〜背屈位強い内反。前距腓靱帯に次ぐ
後距腓靱帯外側(外果後方)背屈位単独損傷はまれ
三角靱帯内側(内果)外反時外返し(外反)強制
前脛腓靱帯脛腓間(靱帯結合)背屈位背屈・外旋強制
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