学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §11 コーレス(Colles)骨折の診察および整復 / QJ30A013

理由で解く 柔道整復師

QJ30A013 必修問題

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問13
問題
不安定型コーレス (Colles)骨折の定義で誤っているのはどれか。
選択肢
1 高度な粉砕
2 関節内骨折
3 整復後の再転位
4 背側傾斜角10度
解答
正解4(背側傾斜角10度)
解説

不安定型コーレス骨折の条件は「高度な粉砕」「関節内骨折」「整復後の再転位」など。背側傾斜角10度程度は不安定の指標にならない。正答は4。

コーレス骨折は橈骨遠位端が背側・橈側へ転位する骨折で、整復して外固定すれば整復位を保てる安定型と、保てない不安定型に分けられる。不安定型とされるのは、背側皮質が高度に粉砕して整復位を支える柱が失われているもの、骨折線が関節面に及ぶもの、整復してもすぐ転位が戻ってしまうもの、背側傾斜が強いもの、橈骨短縮が大きいものなどである。つまり「支えとなる骨が壊れている」か「実際に整復位を保てなかった」かで判定する。不安定型と判断した場合は徒手整復と外固定だけで完結させず、医師へ紹介して観血的療法を含む治療方針の判断を仰ぐ。

✓ 4. これが誤り=正答
背側傾斜角10度
背側傾斜の大きさは不安定性の目安になるが、10度程度は不安定型と呼ぶ水準ではない。問題になるのは、おおむね20度を超える強い背側傾斜である。
✗ 1. 正しい記述=答えではない
高度な粉砕
背側皮質が粉砕すると整復位を支える柱が失われ、再転位しやすくなる。
✗ 2. 正しい記述=答えではない
関節内骨折
骨折線が関節面に及ぶと転位が残りやすく、外固定だけでは整復位を保ちにくい。
✗ 3. 正しい記述=答えではない
整復後の再転位
整復位が実際に保てなかったという事実そのもので、最も直接的な不安定の証拠になる。
ポイント
  • 不安定型の条件=高度な粉砕(背側皮質)、関節内骨折、整復後の再転位、強い背側傾斜、橈骨短縮
  • 判定の考え方は「支えとなる骨が壊れているか」「整復位を実際に保てたか」
  • 「背側傾斜角10度」は不安定の基準に届かない。数値のひっかけに注意
  • 不安定型と判断したら外固定単独に固執せず、医師へ紹介して方針を判断してもらう
  • コーレス骨折の転位=遠位骨片の背側・橈側転位と短縮
比較表
安定型不安定型
粉砕軽度または無し背側皮質の高度な粉砕
関節面関節外関節内に及ぶ
整復後整復位を保てる再転位する
背側傾斜軽度(10度程度は該当せず)強い(おおむね20度超)
方針徒手整復+外固定で対応医師へ紹介し観血的療法も含めて判断
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