学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §7 定型的鎖骨骨折の診察および整復 / QJ30A006

理由で解く 柔道整復師

QJ30A006 必修問題

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問6
問題
鎖骨骨折の整復法で第1助手の役割はどれか。
選択肢
1 胸鎖乳突筋の弛緩
2 短縮転位の除去
3 遠位骨片の挙上
4 体幹の把持
解答
正解2(短縮転位の除去)
解説

鎖骨骨折の座位整復では、第1助手が両肩を後外方へ引いて短縮転位を除去する。正答は2。

定型的鎖骨骨折では、近位骨片が胸鎖乳突筋に引かれて上後方へ、遠位骨片が上肢の重さと大胸筋・小胸筋によって前下内方へ転位し、結果として骨片が重なって短縮する。短縮が残ったままでは骨片同士を合わせようとしても噛み合わないため、整復はまず短縮の除去から始まる。座位整復法では患者を座らせ、背部から膝で脊柱を支えつつ両肩を後外方に引くことで鎖骨を伸ばし、この牽引が効いている間に術者が骨折部を直接操作して骨片を適合させる。「牽引で場所をつくり、術者が合わせる」という分業を押さえると役割が整理できる。

✓ 2. 正しい
短縮転位の除去
第1助手が背部から両肩を後外方へ牽引し、重なった骨片を引き離す。これが成立して初めて術者の直達整復が可能になる。
✗ 1. 誤り
胸鎖乳突筋の弛緩
頭部を患側に傾けて筋の緊張を緩めるのは患者の姿勢の取り方や術者の指示による調整で、第1助手が担う牽引の役割ではない。
✗ 3. 誤り
遠位骨片の挙上
下垂した遠位骨片を持ち上げて近位骨片に合わせるのは、骨折部を直接扱う術者の操作にあたる。
✗ 4. 誤り
体幹の把持
体幹がぶれないよう支えるのは補助的な役割で、短縮除去のための牽引を担う第1助手の仕事とは区別される。
ポイント
  • 定型的鎖骨骨折の転位=近位骨片は胸鎖乳突筋で上後方、遠位骨片は上肢の重さと大胸筋で前下内方、全体として短縮
  • 整復の順序は①短縮の除去→②骨片の適合
  • 第1助手=両肩を後外方へ牽引して短縮転位を除去
  • 術者=骨折部を直接操作して遠位骨片を近位骨片に合わせる
  • 短縮が残ったままでは骨片は噛み合わない
比較表
担当操作ねらい
第1助手背部から両肩を後外方へ牽引短縮転位の除去(正答2)
術者骨折部で骨片を直接操作遠位骨片を挙上し近位骨片に適合
補助体幹の保持牽引で体幹がぶれないようにする
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。