学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §1 患者の権利 / QJ30A003

理由で解く 柔道整復師

QJ30A003 必修問題

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問3
問題
医療倫理の四原則で誤っているのはどれか。
選択肢
1 患者の最大の利益のために行動する。
2 患者に危害を加えない。
3 医療資源を公平・公正に分配する。
4 医療者を中心とした医療を行う。
解答
正解4(医療者を中心とした医療を行う。)
解説

医療倫理の四原則は「自律尊重・無危害・善行(与益)・正義(公正)」。4の「医療者を中心とした医療」は四原則に含まれず、むしろ自律尊重に反する。正答は4。

四原則はビーチャムとチルドレスが提唱した枠組みで、臨床で判断に迷ったときの共通の物差しとして使われる。自律尊重は患者本人の意思決定を尊重すること(実務上の形がインフォームド・コンセント)、無危害は害を与えない・害を最小にすること、善行は患者の利益を最大にすること、正義は限られた医療資源や負担を公平に配分することを指す。柔道整復の現場でも、所見・施術方針・見通し・費用を患者に分かる言葉で説明し、患者が納得して選べる状態をつくることが自律尊重の実務にあたる。

✓ 4. これが誤り=正答
医療者を中心とした医療を行う。
四原則のいずれにも当たらない。判断の主体は患者本人であり、医療者は情報と選択肢を提示する側に立つ。施術前に所見・方針・見通し・費用を説明し、同意を得てから進めるのが実務での形。
✗ 1. 正しい記述=答えではない
患者の最大の利益のために行動する。
善行(与益)の原則そのもの。
✗ 2. 正しい記述=答えではない
患者に危害を加えない。
無危害の原則。禁忌の見極めや、疑わしい所見での医師への紹介はこの原則の実践にあたる。
✗ 3. 正しい記述=答えではない
医療資源を公平・公正に分配する。
正義(公正)の原則。限りある資源・順番・負担を偏りなく配分するという考え方。
ポイント
  • 四原則=自律尊重・無危害・善行(与益)・正義(公正)
  • 自律尊重の実務上の形がインフォームド・コンセント
  • 「医療者中心」は四原則に入らない。医療は患者中心
  • 無危害の実践=施術の適否を見極め、必要なら医師へ紹介する
  • 正義=限られた資源・順番・負担を公平に配分する
比較表
原則意味柔整臨床での形本問の選択肢
自律尊重本人の意思決定を尊重する説明と同意を得てから施術する4が反する(正答)
無危害害を与えない・最小にする禁忌の見極め、医師への紹介2
善行(与益)患者の利益を最大にする最も回復に資する方針を選ぶ1
正義(公正)資源・負担を公平に配分順番や負担に偏りをつくらない3
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