学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ29P120
理由で解く 柔道整復師
外反膝があり、膝蓋骨を外方へ圧迫すると不安感を訴えるのは膝蓋骨の外側不安定性を示す。これを内側へ引き戻す内側広筋の筋力低下がみられる。
膝蓋骨には、大腿四頭筋の牽引方向と膝蓋腱の走行がつくる角度(Q角)に応じて、膝伸展のたびに外側へ引かれる力が働く。外反膝(X脚)ではQ角が大きくなるため、この外側への力がさらに強まる。これに対抗して膝蓋骨を内側に保っているのが内側広筋、とくに膝蓋骨内側縁へ斜めに付着する内側広筋斜頭であり、疼痛や不使用でここが弱ると外側偏位が助長される悪循環に入る。膝蓋骨を外方へ押したときに患者が不安感を訴えるアプリヘンションサインは、膝蓋骨の外側への亜脱臼・脱臼傾向を示す所見である。しゃがみ動作や階段昇降で痛むのは、膝屈曲位で膝蓋大腿関節の圧が高まるためである。対応は内側広筋の選択的な強化、大腿外側や腸脛靱帯・ハムストリングスの柔軟性改善、テーピングや装具による膝蓋骨の走行の補正で、疼痛の強い動作は一時的に量を減らして段階的に戻す。
| 病態 | 疼痛部位 | 特徴的な所見・検査 | 増悪動作 |
|---|---|---|---|
| 膝蓋大腿関節障害・膝蓋骨不安定症 | 膝蓋骨周囲(前面) | アプリヘンションサイン、Q角増大、内側広筋の弱化 | しゃがみ込み、階段昇降 |
| 膝蓋腱炎(ジャンパー膝) | 膝蓋骨下極〜膝蓋腱 | 同部の限局性圧痛 | ジャンプ、ダッシュ |
| 腸脛靱帯炎(ランナー膝) | 大腿骨外側上顆部 | グラスピングテスト陽性 | 長距離走、下り坂 |
| 鵞足炎 | 脛骨内側近位(鵞足部) | 鵞足部の圧痛 | ランニング、方向転換 |
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