学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §23 各論(軟部組織損傷) 下肢 / QJ29P105
理由で解く 柔道整復師
受傷直後に膝が張って腫れる関節血症は、関節内にあって血流の豊富な組織が切れたときに起こる。選択肢のうち関節内の損傷は前十字靱帯損傷だけ。
前十字靱帯は関節包の内側にありながら滑膜に包まれ、中膝動脈から血流を受けている。そのため断裂すると出血が関節腔内にたまり、受傷後数時間以内に膝が急速に腫脹する。急性の関節血症をきたす原因は前十字靱帯損傷が最も多く、ほかに膝蓋骨脱臼、関節内骨折(骨軟骨骨折)、半月板の辺縁部(血行のある赤色域)断裂が挙げられる。これに対し鵞足炎・ジャンパー膝・ランナー膝はいずれも関節の外にある腱や靱帯の使いすぎによる障害で、局所の炎症性の腫れは出ても関節腔内に血液がたまることはない。受傷直後から急速に腫れる膝は関節内損傷を疑い、固定・冷却のうえ医療機関での評価につなぐのが原則になる。
| 疾患 | 部位 | 腫脹の性質 |
|---|---|---|
| 前十字靱帯損傷 | 関節内(滑膜に覆われ血流あり) | 受傷直後〜数時間の関節血症 |
| 鵞足炎 | 関節外(脛骨近位内側の停止部) | 局所の炎症性腫脹のみ |
| ジャンパー膝 | 関節外(膝蓋腱・膝蓋骨下極) | 局所の圧痛・腫脹 |
| ランナー膝(腸脛靱帯炎) | 関節外(大腿骨外側上顆部) | 局所の摩擦による疼痛・腫脹 |
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