学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §20 各論(脱臼) 下肢 / QJ29P095
理由で解く 柔道整復師
足の第1MP(中足趾節)関節脱臼は背側脱臼が大多数で、基節骨が中足骨頭の背側に乗り上げるため趾は短縮してみえる。「延長してみえる」が誤りである。
高所からの落下やつま先の強い背屈強制で、掌(底)側板が中足骨頭から剝がれ、基節骨基部が中足骨頭の背側へ移動する。MP関節は過伸展位、IP関節は屈曲位となり、全体としてジグザグに折れ曲がったZ字型変形を呈する。骨が前後に重なるため趾の長さは短くみえ、足底側には突出した中足骨頭を触知できる。底側板や種子骨、屈筋腱が関節間に嵌入すると徒手整復が困難になるので、いきなり長軸方向へ牽引せず、過伸展位を保ちながら基節骨基部を中手(中足)骨頭に沿って滑らせる操作が原則となる。強い外力では中足骨頭が足底の皮膚を突き破り開放性脱臼となることがあり、その場合は感染予防を優先して速やかに医師へ引き継ぐ。
| 項目 | 足 第1MP関節背側脱臼 | 手 母指MP関節背側脱臼 |
|---|---|---|
| 機序 | つま先の背屈強制、落下 | 母指の外転・伸展強制 |
| 変形 | Z字型(MP過伸展・IP屈曲) | Z字型(MP過伸展・IP屈曲) |
| 長さの見え方 | 短縮してみえる | 短縮してみえる |
| 整復を妨げるもの | 底側板・種子骨・屈筋腱の嵌入 | 掌側板・種子骨・長母指屈筋腱の嵌入 |
| 整復の原則 | 先行牽引を避け、過伸展位から滑らせる | まず過伸展を強め、接触を保って屈曲へ導く |
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