学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §17 各論(骨折) 下肢 / QJ29P088
理由で解く 柔道整復師
下腿骨骨幹部骨折の後遺症は「血行の乏しさ」と「固定・荷重の管理」で説明できる。PTBキャストは膝の屈伸を残して早期荷重を可能にする装具であり、膝関節拘縮を作る原因としてはむしろ逆で、これが答え。
下腿は前内側面が皮下直下にあって軟部組織に乏しく、栄養血管の分布も中下1/3境界付近で乏しくなる。そのため骨癒合が遅れやすく、癒合が完成する前に軸圧や剪断力・回旋力が加わると偽関節や変形治癒に傾く。一方で長期の下腿ギプス固定は膝と足関節を同時に不動化して拘縮と廃用を招くため、体重を膝蓋腱と脛骨顆部で受けて足関節以下だけを制動するPTB(patellar tendon bearing)キャストが用いられる。PTBキャストは膝の屈伸を妨げない設計なので、膝関節拘縮の「原因」ではなく「対策」の側にある。
| 後遺症 | 主な原因 | 対応のポイント |
|---|---|---|
| 偽関節・遷延治癒 | 固定不良、過度な運動療法、もともとの血行不良 | 癒合期は安定を優先し、運動は段階的に |
| 変形治癒(内反・反張など) | 早すぎる全荷重、整復位の保持不良 | 仮骨形成を確認しながら部分荷重から |
| 足関節尖足位拘縮 | コンパートメント症候群後の阻血性拘縮、底屈位での長期固定 | 固定は足関節90度、腫脹・伸張時痛は要注意 |
| 膝関節拘縮 | 長下肢ギプスによる長期不動 | PTBキャストへの移行と四頭筋訓練で予防する |
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