学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §17 各論(骨折) 下肢 / QJ29P089

理由で解く 柔道整復師

QJ29P089 柔道整復理論

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午後 問89
問題
コットン(Cotton)骨折にみられるのはどれか。
選択肢
1 後果骨折
2 腓骨骨幹部骨折
3 踵骨骨折
4 距骨骨折
解答
正解1(後果骨折)
解説

コットン骨折は内果・外果・後果が折れる「三果骨折」。名称に含まれる要素として後果骨折が正しい。

足関節果部骨折は人名で呼び分ける習慣がある。ポット骨折が内果骨折+腓骨下端部骨折の二果型で、これに脛骨遠位関節面の後縁(後果)の骨折が加わったものがコットン骨折=三果骨折である。後果が折れると距骨が後方へ逃げる余地ができ、足関節は後方へ亜脱臼しやすくなる。関節面を巻き込むため、転位の程度と関節面の適合が予後を左右し、変形性足関節症の素地になりやすい。腓骨の骨折高位で呼び分ける仲間として、腓骨下1/3の骨幹部が折れて脛腓靱帯結合が破綻するデュピュイトラン骨折、腓骨近位部まで骨折線が及ぶメゾヌーブ骨折があり、コットン骨折とは折れる場所が違う点で整理できる。

✓ 1. 正しい
後果骨折
コットン骨折は内果・外果・後果の三果骨折。脛骨遠位関節面の後縁である後果が含まれることが、二果型のポット骨折との決定的な違いになる。後果の転位が大きいと距骨の後方亜脱臼を伴い、関節面の整復が必要になる。
✗ 2. 誤り
腓骨骨幹部骨折
腓骨の骨幹部(下1/3)が折れるのはデュピュイトラン骨折、近位部が折れるのはメゾヌーブ骨折。コットン骨折で折れる腓骨側は外果すなわち下端部であり、骨幹部ではない。
✗ 3. 誤り
踵骨骨折
足根骨の骨折で、高所からの墜落による軸圧で生じるのが典型。ベーラー角の減少や脊椎圧迫骨折の合併が問題になるが、足関節果部骨折の人名分類とは別の枠組み。
✗ 4. 誤り
距骨骨折
同じく足根骨の骨折。距骨は関節軟骨に覆われる面積が広く血行に乏しいため骨壊死が問題になるが、果部骨折の人名分類には含まれない。
ポイント
  • コットン骨折=三果骨折(内果・外果・後果)。「コットン=三」で覚える。
  • ポット骨折=内果+腓骨下端の二果型。これに後果が加わればコットン骨折。
  • デュピュイトラン骨折は腓骨下1/3の骨幹部、メゾヌーブ骨折は腓骨近位部。腓骨のどの高さで折れるかで呼び分ける。
  • 後果骨折は関節面を巻き込み、距骨の後方亜脱臼と変形性足関節症につながりやすい。
比較表
名称骨折・損傷部位要点
ポット骨折内果+腓骨下端部二果骨折。外反(回内)外転で生じる
コットン骨折内果+外果+後果三果骨折。距骨の後方亜脱臼を伴いやすい
デュピュイトラン骨折腓骨下1/3骨幹部+脛腓靱帯結合の破綻脱臼骨折。足部が外方へ転位
メゾヌーブ骨折腓骨近位部足関節を診て腓骨近位の圧痛も確認する
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