学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §20 各論(脱臼) 下肢 / QJ29P071
理由で解く 柔道整復師
膝蓋骨脱臼(外側脱臼)は、膝を伸展させると大腿四頭筋腱と膝蓋腱の張力で滑車溝へ戻るため、自然に整復されることが多い。
自然整復が起こるかどうかは、①脱臼した骨を元の位置へ戻す方向の力が働くか、②骨性の噛み合いや断裂した軟部組織が抵抗にならないか、で決まる。膝蓋骨は大腿四頭筋腱と膝蓋腱の間にはさまれた種子骨で、膝屈曲位で外側へ外れても、膝を伸ばすと上下の腱が縦方向に強く引くため大腿骨滑車溝へ滑り戻る。受傷者が自分で膝を伸ばした瞬間や、介助者が下腿を伸展させただけで整復されることが多く、来所時にはすでに整復済みで腫脹と圧痛のみを認めることもある。この場合でも内側膝蓋支帯損傷や骨軟骨損傷、再脱臼の可能性を念頭に置き、膝伸展位での固定と経過観察を行う。他の3つは骨性の噛み合いや断裂端が抵抗となり、弾発性固定が続くため自然整復は期待できない。
| 脱臼 | 自然整復 | 理由 |
|---|---|---|
| 膝蓋骨外側脱臼 | されやすい | 種子骨で噛み合いが浅く、膝伸展時の腱の張力が整復方向に働く |
| 肘関節後方脱臼 | されにくい | 鉤状突起が滑車後方に乗り上げて噛み合い、弾発性固定となる |
| 橈骨頭単独脱臼 | されにくい | 輪状靱帯の断裂・乗り越えで橈骨頭が固定される |
| 足関節外側脱臼 | されにくい | 強大な外力で骨折を伴うことが多く、距骨が脱臼位で固定される |
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