学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §6 診察各論 触診 / QJ29P030
理由で解く 柔道整復師
リンパ節腫脹は、炎症性なら「痛い・柔らかい・よく動く」、腫瘍性なら「痛くない・硬い・動きにくい」と大きく分かれる。圧痛を伴うのは炎症性であるリンパ節炎である。
リンパ節は流入するリンパ液の関所であり、腫れる理由は大きく二つある。一つは細菌やウイルスに反応してリンパ球が急速に増殖する炎症性の腫脹で、この場合は被膜が短期間で急に伸展され、局所には発赤・熱感・浮腫といった炎症所見も加わるため、圧迫すると痛みが出る。もう一つは腫瘍細胞が置き換わって増える腫瘍性の腫脹で、こちらは月単位でゆっくり大きくなるため被膜が急に引き伸ばされず、痛みを伴わないのが原則である。したがって「無痛性・硬い・可動性不良のリンパ節腫脹」は悪性を疑うサインとして重視される。柔道整復の現場でも、頸部などに無痛性で硬いしこりを触れた場合は施術で様子をみるのではなく、早期に医療機関への受診を勧めることが適切な対応となる。
| 病態 | 圧痛 | 硬さ | 可動性 | 随伴所見 |
|---|---|---|---|---|
| リンパ節炎 | あり | 弾性軟 | 良好 | 発赤・熱感、感染の先行 |
| 悪性リンパ腫 | なし | ゴム様硬 | 比較的良好 | 発熱・盗汗・体重減少(B症状) |
| リンパ性白血病 | なし | やや軟〜弾性硬 | 良好 | 全身性腫脹、肝脾腫、汎血球減少 |
| 癌のリンパ節転移 | なし | 石様硬 | 不良(周囲に固着) | 原発巣の症状、ウィルヒョウ転移 |
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