学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 衛生学・公衆衛生学 ▸ §4 消毒 / QJ29P010
理由で解く 柔道整復師
クロルヘキシジンは低水準消毒薬で、結核菌には効きません。組合せとして誤っているのは1です。
消毒薬は抗微生物スペクトル(どこまで効くか)で3つの水準に分けて整理します。高水準消毒薬(グルタラール、過酢酸、フタラール)は芽胞を含むほぼすべての微生物に有効で、内視鏡など器具の消毒に用います。中水準消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム、ポビドンヨード、消毒用エタノール、イソプロパノール)は結核菌に有効な一群ですが、同じ中水準でもウイルスへの効き方に差があるので薬剤ごとに分けて覚えます。次亜塩素酸ナトリウム・ポビドンヨードは結核菌に加えて、ノロウイルスなどエンベロープを持たないウイルスにも有効です。これに対しアルコール(消毒用エタノール・イソプロパノール)は、一般細菌・結核菌・エンベロープを持つウイルスには有効ですが、非エンベロープウイルスと芽胞には効きにくいという弱点があります。低水準消毒薬(クロルヘキシジン、ベンザルコニウムなどの第四級アンモニウム塩、両性界面活性剤)は一般細菌には有効ですが、クロルヘキシジンは緑膿菌・セラチアなどのグラム陰性桿菌に対して効果が劣り(希釈液の汚染事例も知られています)、結核菌・芽胞・多くの非エンベロープウイルスには無効です。したがって、ノロウイルスのような非エンベロープウイルスや芽胞が問題になる場面ではアルコールに頼らず、次亜塩素酸ナトリウムで対応します。施術所では、手指衛生にはアルコール、吐物処理や環境の清拭には次亜塩素酸ナトリウム、というように対象微生物に合わせて薬剤を選びます。
| 水準 | 代表的な薬剤 | 一般細菌 | 結核菌 | 非エンベロープウイルス | 芽胞 |
|---|---|---|---|---|---|
| 高水準 | グルタラール、過酢酸、フタラール | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 中水準 | 次亜塩素酸ナトリウム、ポビドンヨード | ○ | ○ | ○ | △(条件により) |
| 中水準 | 消毒用エタノール、イソプロパノール | ○ | ○ | ×〜△ | × |
| 低水準 | クロルヘキシジン、ベンザルコニウム | ○※ | × | × | × |
※低水準薬の「一般細菌」はグラム陽性菌が中心。クロルヘキシジンは緑膿菌・セラチアなどのグラム陰性桿菌に対して効果が劣り、希釈液が汚染された事例も報告されている。「70%イソプロパノール-緑膿菌(選択肢3)が正しいなら、クロルヘキシジン-緑膿菌も同じ」と読み替えないこと。
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