学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §9 腫瘍 / QJ29A125
理由で解く 柔道整復師
神経線維腫症は、癌抑制遺伝子の変異が親から子へ伝わる遺伝性腫瘍症候群。他の3つは発癌因子と標的臓器の対応が入れ替わっている。
神経線維腫症は常染色体顕性(優性)遺伝を示し、1型(レックリングハウゼン病)ではNF1遺伝子の変異により、カフェオレ斑と全身の多発性神経線維腫、虹彩小結節などが現れる。2型では両側の聴神経鞘腫が特徴的である。生まれつき癌抑制遺伝子の片方に変異をもつため、もう片方が後天的に傷つくと腫瘍化しやすい(ツーヒット説)という仕組みで、若年発症・多発性という遺伝性腫瘍に共通の性格を示す。一方、化学発癌物質は標的臓器がほぼ決まっている。トロトラスト(かつて造影剤に用いられた二酸化トリウム)は肝臓に沈着して長期にわたり放射線を出し、肝血管肉腫や肝内胆管癌を起こした。化学染料に含まれる芳香族アミンは尿中に排泄される過程で膀胱上皮に作用し、職業性膀胱癌の原因となった。この種の設問は「物質と臓器の組合せ」をセットで記憶しておくのが実戦的である。
| 発癌因子 | 種類 | 主な標的腫瘍 |
|---|---|---|
| NF1/NF2遺伝子変異 | 遺伝(内因) | 神経線維腫症 |
| トロトラスト(二酸化トリウム) | 放射性物質 | 肝血管肉腫、肝内胆管癌 |
| 芳香族アミン(化学染料) | 化学物質 | 膀胱癌 |
| アスベスト | 粉塵 | 悪性中皮腫、肺癌 |
| 高脂肪・低食物繊維食 | 生活習慣 | 大腸癌 |
| HPV/B型・C型肝炎ウイルス | ウイルス | 子宮頸癌/肝細胞癌 |
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