学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §4 呼吸 / QJ29A088

理由で解く 柔道整復師

QJ29A088 生理学

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問88
問題
肺気量分画の大きさの比較で正しいのはどれか。
選択肢
1 肺活量> 予備呼気量
2 予備吸気量 > 肺活量
3 残気量 > 機能的残気量
4 予備呼気量 > 機能的残気量
解答
正解1(肺活量> 予備呼気量)
解説

肺活量は「予備吸気量+1回換気量+予備呼気量」の合計なので、その一部である予備呼気量より必ず大きくなります。定義の包含関係を押さえれば、数値を暗記しなくても正誤が判定できます。

肺気量分画は4つの基本量(予備吸気量IRV・1回換気量TV・予備呼気量ERV・残気量RV)と、それらを足し合わせた容量から成ります。肺活量VC=IRV+TV+ERV、機能的残気量FRC=ERV+RV、全肺気量TLC=VC+RVです。ここで重要なのは「和は必ず部分より大きい」という当たり前の関係で、選択肢の多くはこの包含関係だけで切れます。目安の値としては、TV約500 mL、IRV約2,000〜3,000 mL、ERV約1,000 mL、RV約1,200 mL、VC約3,500〜4,000 mL、FRC約2,300 mLを覚えておくと確認に使えます。解くときは、VC=IRV+TV+ERV、FRC=ERV+RV、TLC=VC+RV の3つの式を書き出し、どの分画がどの分画を含んでいるかを1つずつ確かめる習慣をつけると、この形式の問題は確実に取れます。

✓ 1. 正しい
肺活量> 予備呼気量
肺活量は予備吸気量・1回換気量・予備呼気量の和なので、その構成要素である予備呼気量より必ず大きくなります。目安では肺活量約3,500〜4,000 mLに対し予備呼気量は約1,000 mLです。
✗ 2. 誤り
予備吸気量 > 肺活量
予備吸気量は肺活量に含まれる一部分なので、肺活量を上回ることはありません。予備吸気量約2,000〜3,000 mLに対し、肺活量は約3,500〜4,000 mLです。
✗ 3. 誤り
残気量 > 機能的残気量
機能的残気量は予備呼気量と残気量の和なので、残気量より必ず大きくなります。残気量約1,200 mLに対し機能的残気量は約2,300 mLで、大小関係が逆です。
✗ 4. 誤り
予備呼気量 > 機能的残気量
こちらも機能的残気量=予備呼気量+残気量という関係から、予備呼気量が機能的残気量を上回ることはありません。部分が全体を超えることはない、と確認すれば足ります。
ポイント
  • 肺活量VC=予備吸気量IRV+1回換気量TV+予備呼気量ERV。
  • 機能的残気量FRC=予備呼気量ERV+残気量RV。安静呼気位で肺に残る量。
  • 全肺気量TLC=肺活量VC+残気量RV。残気量は努力呼出でも吐き出せない。
  • 大小比較は「和は部分より大きい」の包含関係で判定できる。数値暗記は確認用。
  • 目安値:TV約500、IRV約2,000〜3,000、ERV約1,000、RV約1,200、VC約3,500〜4,000、FRC約2,300 mL。
比較表
分画定義目安(成人男性)
1回換気量(TV)安静時の1回の呼吸で出入りする量約500 mL
予備吸気量(IRV)安静吸気位からさらに吸える量約2,000〜3,000 mL
予備呼気量(ERV)安静呼気位からさらに吐ける量約1,000 mL
残気量(RV)最大呼出後も肺に残る量約1,200 mL
肺活量(VC)IRV+TV+ERV約3,500〜4,000 mL
機能的残気量(FRC)ERV+RV約2,300 mL
全肺気量(TLC)VC+RV約5,000 mL
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