学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §2 医療過誤とリスクマネジメント / QJ29A040

理由で解く 柔道整復師

QJ29A040 必修問題

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問40
問題
医療事故調査制度で医療事故の報告先はどれか。
選択肢
1 厚生労働大臣
2 都道府県知事
3 医療安全支援センター
4 医療事故調査・支援センター
解答
正解4(医療事故調査・支援センター)
解説

医療事故が発生したときの報告先は医療事故調査・支援センターである。名称の似た「医療安全支援センター」との取り違えに注意したい。

医療事故調査制度は2015年(平成27年)10月に医療法に基づいて始まった仕組みである。対象となる「医療事故」は、提供した医療に起因する、または起因すると疑われる死亡・死産であって、当該病院等の管理者がその死亡・死産を予期しなかったもの、と定義されている。この医療事故が発生した場合、病院・診療所・助産所の管理者は、遺族に説明したうえで医療事故調査・支援センターに報告し、院内での調査(医療事故調査)を行って、その結果も同センターに報告する。センターは厚生労働大臣が指定する第三者機関で、集まった情報を整理・分析し、再発防止に向けた普及啓発を行う。この制度の目的が個人の責任追及ではなく原因究明と再発防止に置かれている点が、仕組み全体を理解する鍵になる。

✗ 1. 誤り
厚生労働大臣
医療事故調査・支援センターを指定する立場であって、個々の医療事故そのものの報告先ではない。
✗ 2. 誤り
都道府県知事
医療機関の開設許可や立入検査などを担うが、医療事故調査制度における医療事故の報告先ではない。
✗ 3. 誤り
医療安全支援センター
都道府県・保健所設置市等が設ける窓口で、患者・家族からの苦情や相談への対応、医療安全に関する情報提供や研修を行う。名称は似ているが役割が異なる。
✓ 4. 正しい
医療事故調査・支援センター
厚生労働大臣が指定する第三者機関。管理者はここへ医療事故を報告し、院内調査の結果も報告する。センターは情報を整理・分析して再発防止に活かす。
ポイント
  • 医療事故調査制度は2015年(平成27年)10月施行、根拠法は医療法。
  • 対象=提供した医療に起因する(疑いを含む)死亡・死産で、管理者が予期しなかったもの。
  • 流れ:管理者が遺族へ説明 → 医療事故調査・支援センターへ報告 → 院内調査 → 結果をセンターへ報告。
  • センターは厚生労働大臣が指定する第三者機関。
  • 目的は責任追及ではなく原因究明と再発防止。
  • 名称が似た医療安全支援センターは、患者・家族の苦情相談窓口(都道府県等が設置)。
比較表
機関設置・指定役割
医療事故調査・支援センター厚生労働大臣が指定医療事故の報告受理、院内調査結果の分析、再発防止の普及啓発
医療安全支援センター都道府県・保健所設置市等が設置患者・家族の苦情相談対応、医療安全に関する情報提供・研修
都道府県知事医療機関の開設許可、立入検査など
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