学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §25 大腿部打撲・肉ばなれ、大腿四頭筋、ハムストリングスの診察 / QJ29A022
理由で解く 柔道整復師
ハムストリングス肉離れが最も多く起こるのは筋腱移行部である。伸び方の違う筋と腱の境目に、ひずみが集中するためである。
ハムストリングスは大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋からなり、大腿二頭筋短頭を除いていずれも坐骨結節から起こって膝をまたぐ二関節筋である。走行中、脚を前に振り出す遊脚後期には、股関節が屈曲位のまま膝が伸びていくため、ハムストリングスは引き伸ばされながらブレーキをかけることになる。このとき、よく伸びる筋線維と伸びにくい腱・腱膜の境界=筋腱移行部に力が集中し、そこで筋線維が断裂する。実際に最も多いのは大腿二頭筋長頭の近位筋腱移行部で、坐骨結節から数センチ遠位の大腿後外側に限局した圧痛や陥凹を触れる。損傷程度はⅠ度(わずかな筋線維の損傷)からⅢ度(腱・付着部の完全断裂)に分けられ、Ⅲ度や坐骨結節の裂離が疑われる場合は手術が検討されるため、圧痛の高さと陥凹の有無を必ず確かめて医療機関につなぐ判断材料とする。
| 程度 | 組織の状態 | おもな所見 | 対応の目安 |
|---|---|---|---|
| Ⅰ度 | 筋線維のごく一部の損傷 | 圧痛は軽度、伸張痛あり、歩行可能 | RICE後、早期から段階的運動 |
| Ⅱ度 | 筋線維の部分断裂 | 明らかな圧痛・腫脹、陥凹を触れることがある、跛行 | 固定・免荷を経て段階的復帰 |
| Ⅲ度 | 腱・付着部を含む完全断裂 | 強い陥凹、収縮力の消失、皮下出血斑 | 医師へ紹介、手術が検討される |
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