学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §16 肩鎖関節上方脱臼の固定 / QJ29A013

理由で解く 柔道整復師

QJ29A013 必修問題

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問13
問題
ロバート・ジョーンズの絆創膏固定で最も圧迫をかける部位はどれか。
選択肢
1 鎖骨近位
2 鎖骨遠位
3 肩鎖関節
4 肩峰
解答
正解2(鎖骨遠位)
解説

ロバート・ジョーンズ固定の主眼は、上方に突出した鎖骨遠位端を押し下げ続けること。最も圧迫がかかるのは2の鎖骨遠位。

肩鎖関節上方脱臼の整復位を保つには、鎖骨遠位端を下へ押さえる力と、下垂した上肢を下から突き上げる力を同時に効かせ続けなければならない。ロバート・ジョーンズ(Robert Jones)の絆創膏固定は、鎖骨遠位端の上を通した絆創膏を肘部へ回して締めることで、肘を突き上げながら鎖骨遠位端を押し下げる構造になっている。したがって圧迫が最も集中するのは鎖骨遠位端部である。ここは皮膚の直下に骨があり圧迫による皮膚障害が起きやすいので、綿花やパッドで保護し、来院のたびに皮膚の色・発赤・疼痛を確認して、必要なら巻き直す。

✗ 1. 誤り
鎖骨近位
胸鎖関節側で転位していない部位。押さえても整復位の保持に働かず、鎖骨下を走る血管・神経を圧迫する恐れがある。
✓ 2. 正しい
鎖骨遠位
上方へ突出しているのが鎖骨遠位端であり、ここを押し下げる力が整復位保持の要になる。固定で最も圧迫がかかる部位。
✗ 3. 誤り
肩鎖関節
押さえるべきは関節裂隙そのものではなく、上方に転位している鎖骨遠位端。関節面を押しても段差は解消しない。
✗ 4. 誤り
肩峰
肩峰は下がっている側で、下から押し上げる対象。ここを押し下げると転位を増強してしまう。
ポイント
  • ロバート・ジョーンズ固定=肩鎖関節上方脱臼に対する絆創膏固定。
  • 力の掛け方は「鎖骨遠位端を上から押し下げ、肘を下から突き上げる」。
  • 最も圧迫がかかるのは鎖骨遠位端部。皮膚障害に注意し、パッドで保護する。
  • 肩峰は押し上げる側、鎖骨近位は転位していないため圧迫の対象外。
  • 整復位は保持が難しいため、固定の緩みと皮膚状態を来院ごとに確認して巻き直す。
比較表
部位固定での扱い理由
鎖骨遠位端最も強く押し下げる上方に転位している部位だから
肘・上腕下から押し上げる下がった肩峰を持ち上げるため
肩峰押し下げない押すと転位が増強する
鎖骨近位圧迫しない転位がなく血管・神経の危険がある
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