学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §7 定型的鎖骨骨折の診察および整復 / QJ29A007

理由で解く 柔道整復師

QJ29A007 必修問題

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問7
問題
小児の鎖骨骨折で正しいのはどれか。
選択肢
1 転位が大きい。
2 楔状骨片を生じやすい。
3 強固な固定が必要である。
4 変形は漸次矯正される。
解答
正解4(変形は漸次矯正される。)
解説

小児の鎖骨骨折は若木骨折が多く転位は小さい。残った変形も成長に伴って自家矯正されるため、4が正解。

小児骨は骨膜が厚く弾力に富むため、鎖骨骨折の多くは骨膜が連続したままの若木骨折(不全骨折)となる。骨膜が連なっている分、転位は小さく整復位も保たれやすい。さらに骨癒合が速く(乳幼児で1〜2週、学童で2〜3週程度が目安)、旺盛なリモデリング(自家矯正)によって多少の屈曲変形や短縮は成長とともに修復される。したがって固定は変形の進行を防ぐ最小限で足り、必要以上に強固な固定を長期間続けると皮膚障害や不必要な苦痛を生む。保護者には「見た目のふくらみ(仮骨)は時間とともに整う」ことを伝え、定期的に経過を確認する。

✗ 1. 誤り
転位が大きい。
骨膜が連続する若木骨折が多いため、転位はむしろ小さい。転位が大きくなるのは成人の完全骨折。
✗ 2. 誤り
楔状骨片を生じやすい。
楔状の第3骨片は、成人の介達外力による斜骨折で生じやすい所見。小児では稀。
✗ 3. 誤り
強固な固定が必要である。
癒合が速く自家矯正も期待できるため、変形を防ぐ程度の固定で足りる。過度・長期の固定は皮膚障害や苦痛を招く。
✓ 4. 正しい
変形は漸次矯正される。
小児は骨のリモデリング能力が高く、残存した屈曲変形や短縮は成長に伴って徐々に修正されていく。
ポイント
  • 小児の鎖骨骨折は若木骨折(不全骨折)が多く、骨膜が連続するため転位が小さい。
  • 骨癒合が速い(乳幼児1〜2週、学童2〜3週が目安)。
  • リモデリングが旺盛で、残った変形は成長とともに自家矯正される。
  • 固定は変形防止に必要な最小限でよく、強固・長期の固定は不要。
  • 楔状骨片(第3骨片)は成人の介達外力による斜骨折で生じやすい所見。
比較表
項目小児成人
骨折型若木骨折(不全骨折)が多い完全骨折が多い
転位小さい大きい
楔状骨片生じやすい
固定最小限・短期確実な固定が必要
残存変形自家矯正される残存しやすい
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