学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ28P108
理由で解く 柔道整復師
柔道の背負い投げで外転・外旋が強制された初回の肩関節前方脱臼。整復・固定を終えた直後にまず共有すべきなのは「再発しうる」という見通しで、正解は4。
外転・外旋の強制は前方脱臼の典型的な受傷機転で、上腕骨頭が関節窩の前下方へ押し出される過程で関節唇・関節包が関節窩前下縁から剥がれる損傷(バンカート損傷)を残しやすい。受け皿の前下方が壊れたままだと、同じ肢位で再び外れやすくなるため、10代の初回脱臼は再発率が高いことが知られている。だからこそ最初の説明では、①再発しうること、②固定と段階的な運動療法を守ることが再発を減らす手段であること、③万一外れたら自分で戻さずすぐ来所すること、までをセットで伝えたい。整復後は内転・内旋位を基本におおむね3週間の固定を行い、その後に可動域訓練・筋力強化と進め、柔道のような接触競技への復帰は数か月単位で計画する。反復するようなら手術適応の判断のために医師の診察を勧める。
| 時期 | 目安 | やること | 避けたいこと |
|---|---|---|---|
| 固定期 | 受傷〜約3週 | 内転・内旋位での固定、手指〜肘の自動運動、肩周囲の等尺性収縮 | 自己判断で固定を外す/外転・外旋位をとる |
| 可動域回復期 | 固定終了後 | 屈曲・内旋から段階的に拡大、外旋は最後に | 痛みを押しての他動的な外旋強制 |
| 筋力強化期 | 可動域回復後 | 腱板・肩甲骨周囲筋の強化、フォームの見直し | 筋力が戻る前の実戦的な負荷 |
| 競技復帰期 | 数か月単位 | 受け身・組み手動作の確認、段階的復帰 | 期間だけを根拠にした一律の復帰 |
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