学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ28P088

理由で解く 柔道整復師

QJ28P088 柔道整復理論

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午後 問88
問題
関節内骨折はどれか。2つ選べ。
選択肢
1 コーレス(Colles)骨折
2 バートン(Barton)骨折
3 橈骨遠位骨端線離開
4 ショウファー骨折
解答
正解2(バートン(Barton)骨折)、4(ショウファー骨折)
解説

関節内骨折はバートン骨折とショウファー骨折の2つ。どちらも橈骨遠位端で「骨折線が手関節の関節面まで届く」タイプです。

橈骨遠位端の骨折は、骨折線が橈骨手根関節の関節軟骨面に達するかどうかで関節内・関節外に分かれます。関節面に達すると軟骨面に段差が残り、可動域制限や外傷性関節症の原因になるため、整復精度と経過観察の要求が高くなります。バートン骨折は関節面の背側縁または掌側縁が割れ、その骨片に手根骨がついていく脱臼骨折。ショウファー骨折は橈骨茎状突起が斜めに割れる骨折で、骨折線は関節面に届きます。一方コーレス骨折は遠位端の海綿骨部で折れる関節外骨折、骨端線離開は成長軟骨板で離れるため関節軟骨面は骨端側にひとかたまりで保たれます。

✓ 2. 関節内骨折(答え)
バートン(Barton)骨折
橈骨遠位関節面の背側縁または掌側縁が骨折し、その骨片とともに手根骨が転位する脱臼骨折です。骨折線が関節面を横切るので関節内骨折。背側型・掌側型があり、手根骨が一緒にずれる=関節が壊れている、と結びつけて覚えます。
✓ 4. 関節内骨折(答え)
ショウファー骨折
橈骨茎状突起の斜骨折で、骨折線は橈骨手根関節面に達します。かつて自動車のクランク始動時に手関節が跳ね返されて生じたことから運転手骨折とも呼ばれます。舟状骨との間の靱帯付着部が含まれるため、手根不安定症を残すことがあります。
✗ 1. 関節外骨折(答えではない)
コーレス(Colles)骨折
橈骨遠位端の海綿骨部で折れ、遠位骨片が背側・橈側・近位へ転位します。骨折線は原則として関節面に及ばず、フォーク状変形・銃剣状変形を示す関節外骨折です。
✗ 3. 関節外骨折(答えではない)
橈骨遠位骨端線離開
離開は成長軟骨板(骨端軟骨板)で起こり、骨端核と関節軟骨面はひとかたまりのまま保たれます。ソルター・ハリスII型が多く、関節面は割れないので関節外の扱いです。ただし成長障害を残す危険があるので、整復後は成長終了まで追跡できるよう医師と連携します。
ポイント
  • 関節内か関節外かは「骨折線が関節軟骨面に届くか」で判断する。
  • バートン骨折=関節面の縁が割れ、手根骨ごと転位する脱臼骨折(関節内)。
  • ショウファー骨折=橈骨茎状突起骨折、骨折線は関節面に及ぶ(関節内)。
  • コーレス・スミス骨折は原則関節外。骨端線離開も関節軟骨面は保たれるので関節外。
  • 関節内骨折は段差が残ると外傷性関節症につながるため、整復後の画像評価を医師に依頼する判断が重要。
比較表
骨折名骨折部位関節面特徴
バートン骨折橈骨遠位関節面の背側縁・掌側縁関節内骨片とともに手根骨が転位する脱臼骨折
ショウファー骨折橈骨茎状突起関節内斜骨折。運転手骨折とも呼ばれる
コーレス骨折橈骨遠位端(海綿骨部)関節外遠位骨片が背側・橈側・近位へ。フォーク状変形
橈骨遠位骨端線離開成長軟骨板関節外小児。ソルター・ハリスII型が多く成長障害に注意
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