学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ28P086
理由で解く 柔道整復師
小児の鎖骨骨折は、厚く強靭な骨膜と旺盛なリモデリングによって上方凸の変形が矯正されていくため、保存療法が最適な選択になります。
鎖骨骨折で保存療法を選べるかどうかは、整復位を保てるか、そして残った変形が機能障害につながらないかで決まります。小児は骨膜が厚く強靭で骨片を筒のように包み込むため転位が進みにくく、仮骨形成も旺盛です。さらに成長に伴うリモデリングが働くので、上方凸の角状変形が残っても時間とともに整えられていきます。これに対し、烏口鎖骨靱帯が断裂したものは近位骨片を下方につなぎとめる支えを失い、転位が大きく不安定になります。鋭い楔状骨片が直立したものは、皮膚を内側から突き上げて開放骨折に転じる危険があり、そのままの固定は適しません。粉砕骨折は骨片間の接触が乏しく、整復してもその位置を維持できません。これら3つはいずれも観血療法が選ばれることが多く、医師の診断を仰ぐのが適切な対応です。保存療法を行う場合も、上肢の血流と神経症状、皮膚の状態を確認しながら経過をみます。
| 状態 | 選ばれやすい治療 | 理由 |
|---|---|---|
| 小児で上方凸変形 | 保存療法 | 厚い骨膜と旺盛なリモデリングで矯正される |
| 烏口鎖骨靱帯の断裂 | 観血療法 | 近位骨片を保持する支えを失い不安定 |
| 楔状骨片の直立 | 観血療法 | 皮膚を突き上げ開放骨折化する危険 |
| 粉砕骨折 | 観血療法 | 骨片間の接触が乏しく整復位を保持できない |
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