学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §20 主要な疾患 その他の疾患 / QJ28P043
理由で解く 柔道整復師
正解は2。HIVはCD4陽性T細胞(ヘルパーT細胞)を壊して細胞性免疫を低下させるため、進行すると健康な人では問題にならない病原体による日和見感染症を合併します。「CD4が減る」を軸にすれば他の選択肢も判定できます。
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、細胞表面のCD4分子を足がかりに侵入するため、司令塔役のCD4陽性Tリンパ球が主な標的になります。感染から2〜6週で発熱・咽頭痛・皮疹などインフルエンザ様の急性期症状が出ることがありますが数週で自然に軽快し、その後は自覚症状の乏しい無症候期が数年から10年前後続きます。この間もCD4陽性T細胞は少しずつ減り続け、おおむね200/μLを下回るころからニューモシスチス肺炎・カンジダ症・サイトメガロウイルス感染症・クリプトコッカス髄膜炎・カポジ肉腫などの指標疾患が現れ、後天性免疫不全症候群(AIDS)と診断されます。感染経路は性的接触・血液を介する感染・母子感染の3つで、日常生活の接触では感染しません。この設問が出された2020年の時点で、多剤併用の抗HIV療法により免疫機能を保ち長期に安定した生活を送れるようになっており、母子感染も妊婦健診でのスクリーニング、妊娠中・分娩時の抗HIV薬投与、選択的帝王切開、人工乳への切り替えによって大きく減らせます。施術の場では、すべての人の血液・体液を感染性があるものとして扱う標準予防策を徹底することが基本です。
| 病期 | 時期の目安 | 主な状態 |
|---|---|---|
| 急性感染期 | 感染後2〜6週 | 発熱・咽頭痛・皮疹・リンパ節腫脹などインフルエンザ様。数週で自然に軽快 |
| 無症候期 | 数年〜10年前後 | 自覚症状に乏しいが、CD4陽性T細胞は徐々に減少。他者への感染は起こりうる |
| AIDS期 | CD4が200/μL前後を下回るころ | ニューモシスチス肺炎、食道カンジダ症、サイトメガロウイルス感染症、カポジ肉腫などの指標疾患が出現 |
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