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理由で解く 柔道整復師

QJ26P041 一般臨床医学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問41
問題
性行為感染症でないのはどれか。
選択肢
1 後天性免疫不全症候群(AIDS)
2 破傷風
3 梅毒
4 淋病
解答
正解2(破傷風)
解説

破傷風は土壌中の破傷風菌の芽胞が創傷から侵入して起こる感染症で、性行為によって伝播するものではありません。設問の答えは2です。

性行為感染症は、性行為の際に粘膜や体液を介して病原体が伝播する疾患群で、梅毒、淋菌感染症、性器クラミジア感染症、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、後天性免疫不全症候群(AIDS)などが含まれます。共通する特徴は、無症状の期間があること、パートナーの同時治療が必要なこと、コンドームの使用が予防に有効なことです。これに対し破傷風は、Clostridium tetani の芽胞が土壌や動物の腸管に広く存在し、釘の踏み抜きや深い挫創など汚染された創から侵入して増殖し、産生されたテタノスパスミンが抑制性の神経伝達を遮断することで発症します。症状は開口障害(牙関緊急)に始まり、痙笑、嚥下障害、頸部硬直、全身の強直性痙攣、後弓反張へと進み、人から人へは伝播しません。予防は定期予防接種で、日本では2024年(令和6年)4月から五種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib=ジフテリア・百日せき・破傷風・不活化ポリオ・Hib)が標準となりました(それ以前は四種混合ワクチン=DPT-IPV)。外傷を扱う場面では創の汚染と深さを確認し、汚染創ではトキソイドの接種歴を確認して医療機関につなぎます。

✓ 2. これが答え(性行為感染症ではない)
破傷風
土壌などに存在する破傷風菌の芽胞が創傷から侵入して発症する創傷感染症です。毒素による開口障害・痙笑・後弓反張が特徴で、人から人へは伝播せず、性行為感染症には含まれません。
✗ 1. 答えではない(性行為感染症である)
後天性免疫不全症候群(AIDS)
HIVの感染により細胞性免疫が低下し、日和見感染症や悪性腫瘍を発症する疾患です。主な感染経路は性行為、血液、母子感染で、性行為感染症に含まれます。
✗ 3. 答えではない(性行為感染症である)
梅毒
Treponema pallidum による性行為感染症です。初期硬結・硬性下疳(第1期)、バラ疹などの全身性発疹(第2期)と進み、母子感染では先天梅毒を来します。
✗ 4. 答えではない(性行為感染症である)
淋病
淋菌による性行為感染症です。男性では膿性の尿道分泌物と排尿時痛、女性では無症状のことが多く、放置すると骨盤内炎症性疾患や不妊の原因になります。
ポイント
  • 設問は「性行為感染症でないもの」を選ぶ形式。該当する3つを消して残る1つが答え。
  • 主な性行為感染症=梅毒、淋菌感染症、性器クラミジア感染症、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、AIDS。
  • 破傷風は創傷感染症。土壌中の芽胞が創から侵入し、毒素で神経伝達が障害される。
  • 破傷風の症状は開口障害(牙関緊急)→痙笑→嚥下障害→全身の強直性痙攣・後弓反張。
  • 破傷風の予防は定期予防接種(2024年4月以降は五種混合ワクチン=DPT-IPV-Hib、それ以前は四種混合ワクチン=DPT-IPV)。汚染創・深部創ではトキソイド接種歴を確認し医療機関へつなぐ。
比較表
疾患病原体感染経路特徴
破傷風Clostridium tetani創傷(土壌中の芽胞)開口障害、痙笑、後弓反張。定期接種は五種混合(2024年4月以降)
AIDSHIV性行為、血液、母子細胞性免疫低下、日和見感染
梅毒Treponema pallidum性行為、母子硬性下疳、バラ疹、先天梅毒
淋病淋菌性行為膿性分泌物、排尿時痛、女性は無症状が多い
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