学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §3 診察各論 視診 / QJ28P025
理由で解く 柔道整復師
重症のうっ血性心不全では、横になると呼吸が苦しく、上体を起こすと楽になります(起坐呼吸)。そのため患者は自然に起坐位をとります。
臥位になると、下肢や腹部にたまっていた血液が心臓へ戻る量(静脈還流)が増え、さらに腹部臓器に押されて横隔膜が挙上するため、肺が広がりにくくなります。もともと左心のポンプ機能が落ちている心不全では、この余分な血液を肺から先へ送り出せず、肺うっ血が悪化して呼吸困難が強まります。上体を起こすと重力で血液が下半身にプールされて静脈還流が減り、横隔膜も下がって肺活量が増えるため症状が軽くなります。これが起坐呼吸で、左心不全・肺うっ血を示す代表的な徴候です。夜間に突然の息苦しさで目覚めて起き上がる発作性夜間呼吸困難も、同じ機序で説明できます。
| 左心不全 | 右心不全 | |
|---|---|---|
| うっ血の場所 | 肺(肺循環) | 全身の静脈(体循環) |
| 主症状 | 呼吸困難・起坐呼吸・発作性夜間呼吸困難・咳嗽 | 下腿浮腫・腹部膨満・食欲不振 |
| 身体所見 | 湿性ラ音、ピンク色泡沫状痰、Ⅲ音 | 頸静脈怒張、肝腫大、体重増加 |
| とりやすい姿勢 | 起坐位 | 特有の姿勢はとりにくい |
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