学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §1 診察概論 / QJ28P024

理由で解く 柔道整復師

QJ28P024 一般臨床医学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午後 問24
問題
診断へのプロセスとして最初に行うのはどれか。
選択肢
1 鑑別診断を行う。
2 自覚症状を聞く。
3 臨床検査を行う。
4 他覚的所見を診察する。
解答
正解2(自覚症状を聞く。)
解説

診断は「情報を集めてから絞り込む」順に進みます。その最初の一手は、患者本人の訴えを聞く問診=自覚症状の聴取です。

診断のプロセスは、①問診(主訴・自覚症状・現病歴・既往歴など)→②身体診察(視診・触診・打診・聴診で他覚的所見をとる)→③臨床検査(血液・尿・画像など)→④鑑別診断→⑤確定診断、という順に進みます。問診で得た訴えが「どこを診察するか」「何を検査するか」を決めるので、ここが出発点になります。実際、多くの疾患は問診と身体診察の段階で見当がつき、検査はその仮説を確かめたり除外したりするために選ばれます。柔道整復の臨床でも、いつ・どんな力で・どこを痛めたかという受傷機転の聴取が、すべての判断の土台になります。

✓ 2. 正しい
自覚症状を聞く。
患者が何にどう困っているかを聞き取る問診が診断の入口です。ここで得た情報が、以降の診察部位・検査項目・鑑別候補のすべてを方向づけます。
✗ 1. 誤り
鑑別診断を行う。
鑑別診断は、問診・診察・検査で集めた情報を突き合わせて候補を絞り込む作業で、プロセスの終盤にあたります。手元に情報がない段階では成立しません。
✗ 3. 誤り
臨床検査を行う。
検査は「疑ってから」選ぶものです。問診の前に行うと的外れな検査が増え、患者の負担も費用も増したうえに診断が遅れます。仮説を立ててから必要な検査を組みます。
✗ 4. 誤り
他覚的所見を診察する。
身体診察は問診の次の段階です。訴えを聞いたうえで、その部位・その系統を重点的に診るからこそ所見が拾えます。順序としては2番目になります。
ポイント
  • 診断の順序=問診(自覚症状)→身体診察(他覚的所見)→臨床検査→鑑別診断→確定診断
  • 自覚症状は患者が訴える症状、他覚的所見は診察者が捉える徴候
  • 問診では主訴・現病歴・既往歴・家族歴・生活歴・服薬歴を系統立てて聞く。
  • 検査は仮説の検証手段。問診と診察が仮説をつくるので、この2つで診断の大枠が決まる。
  • 柔整でも受傷機転の聴取が最初。ここを飛ばすと重篤な合併損傷や内科疾患を見落とす。
比較表
順序段階内容得られるもの
1問診主訴・自覚症状・現病歴・既往歴の聴取患者の訴え(症状)と仮説
2身体診察視診・触診・打診・聴診他覚的所見(徴候)
3臨床検査血液・尿・画像・生理機能検査客観的データ
4鑑別診断候補疾患の絞り込み可能性の高い疾患
5確定診断決め手となる所見で確定治療方針
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