学習トップ理由で解く 柔道整復師病理学概論 ▸ §9 腫瘍 / QJ28A127

理由で解く 柔道整復師

QJ28A127 病理学概論

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問127
問題
悪性非上皮性腫瘍はどれか。
選択肢
1 乳頭腫
2 腺癌
3 骨肉腫
4 血管腫
解答
正解3(骨肉腫)
解説

骨肉腫は骨(間葉系=非上皮性組織)から発生する悪性腫瘍で、悪性非上皮性腫瘍=肉腫の代表です。

腫瘍は「どの組織から生じたか(上皮性か非上皮性か)」と「良性か悪性か」の2軸、計4つのマス目で整理します。上皮性の良性は乳頭腫・腺腫、上皮性の悪性は癌腫(扁平上皮癌・腺癌など)です。非上皮性(間葉系=骨・軟骨・筋・脂肪・線維・血管など)の良性は「〜腫」(骨腫・脂肪腫・血管腫・平滑筋腫)、悪性は「〜肉腫」(骨肉腫・脂肪肉腫・平滑筋肉腫)と名前がつくのが原則です。ただし白血病のように「腫」がつかない悪性腫瘍、逆に黒色腫(メラノーマ)や悪性リンパ腫のように「〜腫」でありながら悪性である例外もあるため、名前の型と例外をあわせて確認しておくと取りこぼしません。転移形式も、癌腫はリンパ行性転移が多く、肉腫は血行性転移が多いという傾向で対比できます。

✓ 3. 正しい
骨肉腫
骨組織(間葉系=非上皮性)から発生する悪性腫瘍で、腫瘍細胞が類骨(オステオイド)を産生するのが特徴です。10歳代の膝関節周囲に好発し、血行性に肺転移をきたしやすい典型的な肉腫で、悪性非上皮性腫瘍に該当します。
✗ 1. 誤り
乳頭腫
上皮が指状・樹枝状に増殖する良性の上皮性腫瘍です。皮膚や喉頭、膀胱などにみられます。非上皮性でも悪性でもありません。
✗ 2. 誤り
腺癌
腺上皮に由来する悪性の上皮性腫瘍(癌腫)です。胃・大腸・肺・乳腺などに発生します。悪性ではありますが上皮性であり、設問の条件には合いません。
✗ 4. 誤り
血管腫
血管の内皮などから発生する良性の非上皮性腫瘍です。非上皮性という条件は満たしますが良性であるため、悪性非上皮性腫瘍にはあたりません(同じ系統の悪性腫瘍は血管肉腫)。
ポイント
  • 腫瘍は上皮性か非上皮性か × 良性か悪性かの4マスで整理する。
  • 悪性上皮性=癌腫(扁平上皮癌・腺癌)、悪性非上皮性=肉腫(骨肉腫・脂肪肉腫・平滑筋肉腫)。
  • 良性は「〜腫」(乳頭腫・腺腫・血管腫・脂肪腫)。ただし「〜腫」でも悪性の黒色腫・悪性リンパ腫、「腫」がつかない悪性の白血病といった例外は個別に覚える。
  • 骨肉腫は類骨を産生し、10歳代の膝関節周囲に好発、血行性に肺転移しやすい。
  • 転移の傾向は「癌腫=リンパ行性が多い/肉腫=血行性が多い」と対で押さえる。
比較表
組織由来良性悪性
上皮性乳頭腫、腺腫癌腫(扁平上皮癌、腺癌)
非上皮性(間葉系)血管腫、脂肪腫、平滑筋腫、骨腫肉腫(骨肉腫、脂肪肉腫、平滑筋肉腫、線維肉腫)
命名の例外:「〜腫」でも悪性=黒色腫(メラノーマ)、悪性リンパ腫/「腫」がつかない悪性=白血病
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。