学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §10 生殖 / QJ28A096

理由で解く 柔道整復師

QJ28A096 生理学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問96
問題
性染色体異常はどれか。
選択肢
1 ダウン(Down)症候群
2 バセドウ(Basedow)病
3 ギラン・バレー(Guillain-Barré) 症候群
4 クラインフェルター(Klinefelter)症候群
解答
正解4(クラインフェルター(Klinefelter)症候群)
解説

クラインフェルター症候群は性染色体であるX染色体が過剰となる疾患(47,XXYなど)で、選択肢のなかで唯一の性染色体異常である。

染色体異常はまず「常染色体か性染色体か」「数の異常か構造の異常か」で整理する。常染色体の数の異常の代表がダウン症候群(21トリソミー)で、性染色体の数の異常の代表がクラインフェルター症候群(47,XXY)とターナー症候群(45,X)である。クラインフェルター症候群は表現型が男性で、高身長・四肢が長い体型・精巣の萎縮による無精子症・女性化乳房を呈し、テストステロンが低くゴナドトロピン(LH・FSH)が高値となる。一方ターナー症候群は表現型が女性で、低身長・翼状頸・外反肘・原発性無月経が特徴であり、この2つを男女で対比させて覚えると定着しやすい。残る選択肢は自己免疫性の疾患であり、染色体異常とは成り立ちが根本的に異なる。

✓ 4. 正しい
クラインフェルター(Klinefelter)症候群
47,XXYを典型とする性染色体の数的異常である。表現型は男性で、高身長・精巣萎縮による無精子症・女性化乳房を認め、テストステロン低値・ゴナドトロピン高値を示す。
✗ 1. 誤り
ダウン(Down)症候群
21番染色体が3本になる21トリソミーで、常染色体の数的異常である。母体高年齢が危険因子で、特徴的顔貌・筋緊張低下・知的障害・先天性心疾患・環軸椎不安定性を伴う。性染色体の異常ではない。
✗ 2. 誤り
バセドウ(Basedow)病
抗TSH受容体抗体が甲状腺を持続的に刺激する自己免疫疾患で、甲状腺腫・頻脈・眼球突出(メルゼブルクの三徴)を示す。染色体異常ではない。
✗ 3. 誤り
ギラン・バレー(Guillain-Barré) 症候群
先行感染の1〜3週後に発症する自己免疫性の末梢神経障害で、下肢から上行する弛緩性麻痺と腱反射消失、髄液の蛋白細胞解離を特徴とする。染色体異常ではない。
ポイント
  • クラインフェルター症候群=47,XXY(性染色体の数的異常)。男性・高身長・無精子症・女性化乳房。
  • ターナー症候群=45,X(性染色体の数的異常)。女性・低身長・翼状頸・外反肘・原発性無月経。
  • ダウン症候群=21トリソミー(常染色体の数的異常)。環軸椎不安定性は徒手療法の禁忌に関わる。
  • バセドウ病・ギラン・バレー症候群はいずれも自己免疫機序で、染色体異常ではない。
  • 「性染色体か常染色体か」「数か構造か」の2軸でまず仕分ける。
比較表
疾患成因染色体主な特徴
クラインフェルター症候群数的異常性染色体(47,XXY)男性・高身長・無精子症・女性化乳房
ターナー症候群数的異常性染色体(45,X)女性・低身長・翼状頸・外反肘
ダウン症候群数的異常常染色体(21トリソミー)特徴的顔貌・知的障害・心疾患
バセドウ病自己免疫甲状腺腫・頻脈・眼球突出
ギラン・バレー症候群感染後自己免疫上行性弛緩性麻痺・蛋白細胞解離
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