学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §3 循環 / QJ28A085
理由で解く 柔道整復師
スターリングの心臓の法則(フランク・スターリングの法則)は、拡張期に心室へ多く血液が入るほど、次の収縮で送り出す量も増えるという関係を指します。したがって選択肢1が該当します。
はじめに、この問題の読み方を確認しておきます。本問は記述の正誤を問うのではなく「どれがスターリングの心臓の法則にあたるか」を選ぶ定義同定型の設問です。選択肢2・3・4は、いずれも心臓の別の重要な性質(刺激伝導系による興奮伝導、自動能、興奮収縮連関)を述べたもので、記述内容そのものはすべて正しいものです。以下の各ブロックに付いた✗は「記述が誤り」という意味ではなく「問われている法則の説明ではない」という意味なので、いずれも正しい知識としてそのまま覚えてください。そのうえで法則の中身を見ていきます。心筋は引き伸ばされるほど(至適長までは)収縮力が強くなる性質をもちます。拡張期に心室が大きく充満すると心筋線維が伸ばされ、アクチンとミオシンの重なり方が収縮に有利な配置になり、加えて細いフィラメントのCa2+感受性も高まるため、発生する張力が増して1回拍出量が増加します。この法則の生理学的な意味は「静脈還流量が増えれば、神経やホルモンの指令がなくても心臓が自動的に拍出量を合わせる」という点にあり、これによって右心と左心の拍出量が長期にわたって釣り合い、肺や体循環に血液が滞留しません。心臓の性質は名前と内容を一対一で結びつけておくと、この形式の出題で迷わなくなります。
| 心臓の性質・概念 | 内容 | 記述の正誤 | 本問での対応 |
|---|---|---|---|
| スターリングの心臓の法則 | 拡張期容積(前負荷)が増えると1回拍出量が増える | 正しい | 選択肢1(=正答) |
| 興奮伝導性(刺激伝導系) | 洞房結節→房室結節→ヒス束→左右脚→プルキンエ線維で心室全体へ | 正しい | 選択肢2(法則名が対応しない) |
| 自動能(自動性) | 外部刺激なしに洞房結節が自発的に興奮を発生 | 正しい | 選択肢3(法則名が対応しない) |
| 興奮収縮連関 | プラトー相のCa2+流入→筋小胞体からのCa2+放出→収縮 | 正しい | 選択肢4(法則名が対応しない) |
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