学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §3 循環 / QJ28A086
理由で解く 柔道整復師
ジョギングのような動的運動では、働いている骨格筋の動脈が拡張して血流が大幅に増え、その一方で内臓の血管は収縮して血液が再配分されます。よって選択肢3が正しい記述です。
運動を始めると交感神経活動が高まり、心拍数と心収縮力が増して心拍出量が増加します。ここで重要なのが血流の「配分の切り替え」です。活動している下肢の骨格筋では、局所にたまる代謝産物(アデノシン、K+、H+、CO2など)による代謝性血管拡張が交感神経性の血管収縮に打ち勝ち、さらにアドレナリンによるβ2受容体刺激も加わって細動脈が拡張し、筋血流は安静時の数倍から十数倍にまで増えます。反対に、当面働かなくてよい消化管や腎臓の血管は交感神経性に収縮し、そのぶんの血液が筋へ回されます。加えて、下肢の収縮弛緩による筋ポンプと、深く速い呼吸による呼吸ポンプが静脈還流量を増やし、スターリングの法則に従って1回拍出量も増加します。その結果、収縮期血圧は上昇し、末梢血管抵抗の低下により拡張期血圧はほぼ変わらないかやや低下して、脈圧が広がります。運動時の循環は「心臓の出力を上げつつ、行き先を筋へ振り替える」と一言でまとめられます。
| 項目 | 安静時 | ジョギングなどの動的運動時 |
|---|---|---|
| 骨格筋の動脈 | 収縮傾向(心拍出量の約2割が配分) | 拡張し血流が大幅に増加 |
| 消化管・腎の動脈 | 比較的多く配分 | 収縮して血流が減少 |
| 静脈還流量 | 基礎レベル | 筋ポンプ・呼吸ポンプで増加 |
| 心拍出量 | 基礎レベル | 心拍数・1回拍出量の増加で著明に増加 |
| 収縮期血圧/拡張期血圧 | 基準値 | 収縮期は上昇/拡張期は不変〜やや低下 |
| 運動中に収縮期血圧が低下したら | ― | 異常反応(運動中止基準)。中止・安静→胸痛や失神を伴えば救急要請→治まっても医療機関受診をすすめる |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。