学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §8 内分泌器系 / QJ28A071

理由で解く 柔道整復師

QJ28A071 解剖学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問71
問題
プロゲステロンを分泌するのはどれか。
選択肢
1 セルトリ細胞
2 パネート細胞
3 ルテイン細胞
4 ライディッヒ細胞
解答
正解3(ルテイン細胞)
解説

プロゲステロン(黄体ホルモン)を分泌するのは、排卵後の卵胞が変化してできた黄体を構成するルテイン細胞です。正答は3です。

排卵が終わると、卵胞に残った顆粒膜細胞と内莢膜細胞が黄体化して顆粒膜ルテイン細胞・莢膜ルテイン細胞となり、黄色い脂質色素(ルテイン)に富む黄体をつくります。ルテイン細胞はプロゲステロンを主体にエストロゲンも分泌し、子宮内膜を分泌期に保って受精卵の着床に備えます。妊娠が成立しなければ黄体は約2週間で退縮して白体となり、プロゲステロンが急減して月経が始まります。妊娠すると絨毛性ゴナドトロピンの作用で妊娠黄体として維持され、やがて胎盤がプロゲステロン分泌を引き継ぎます。この設問は精巣の細胞と消化管の細胞を混ぜてあるので、「どの臓器の細胞か」から仕分けると確実に絞れます。

✗ 1. 誤り
セルトリ細胞
精巣の精細管の壁にある支持細胞です。精子形成細胞を養い、血液精巣関門をつくり、アンドロゲン結合タンパク・インヒビン・抗ミュラー管ホルモンを分泌します。プロゲステロンは分泌しません。
✗ 2. 誤り
パネート細胞
小腸腺(腸陰窩)の底部にある細胞で、リゾチームやディフェンシンなどの抗菌物質を出して腸内細菌の増殖を抑えます。内分泌細胞ではなく、生殖ホルモンとは無関係です。
✓ 3. 正しい
ルテイン細胞
排卵後の黄体を構成する細胞そのものです。プロゲステロンを主に分泌し、エストロゲンも産生します。「ルテイン=黄体」と名前で結びつければ即答できます。
✗ 4. 誤り
ライディッヒ細胞
精巣の精細管と精細管の間(間質)にある細胞で、黄体形成ホルモンの刺激を受けてテストステロンを分泌します。男性ホルモンの供給源であり、プロゲステロンの分泌細胞ではありません。
ポイント
  • 「ルテイン=黄体」。ルテイン細胞=黄体の細胞=プロゲステロン分泌、と一続きの連想で固定する。
  • プロゲステロンの供給源は、非妊娠時は黄体、妊娠中期以降は胎盤。副腎皮質からも少量つくられる。
  • 精巣の2細胞はセットで覚える。セルトリ細胞=支持・インヒビン、ライディッヒ細胞=テストステロン。
  • パネート細胞は小腸腺底部の防御細胞。名前が細胞でもホルモンとは限らない、という落とし穴の代表例。
  • 細胞名の問題は「臓器 → 細胞 → 産物」の順にたどると、覚えていない細胞名が混じっても消去法が効く。
比較表
細胞存在部位主な産物・働き
ルテイン細胞卵巣の黄体プロゲステロン(+エストロゲン)
顆粒膜細胞(排卵前)卵胞の壁エストロゲン
セルトリ細胞精巣の精細管内アンドロゲン結合タンパク、インヒビン、抗ミュラー管ホルモン、精子形成の支持
ライディッヒ細胞精巣の間質テストステロン
パネート細胞小腸腺(腸陰窩)の底部リゾチーム、ディフェンシン(抗菌)
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