学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §4 消化器系 / QJ28A065

理由で解く 柔道整復師

QJ28A065 解剖学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問65
問題
集合リンパ小節(パイエル板)がみられるのはどれか。
選択肢
1 回腸
2 盲腸
3 結腸
4 直腸
解答
正解1(回腸)
解説

集合リンパ小節(パイエル板)は回腸に特徴的で、とくに下部の腸間膜付着部と反対側の粘膜に集まっています。

消化管の粘膜には至るところに孤立リンパ小節がありますが、それが群れをなして肉眼で見える板状になったものが集合リンパ小節=パイエル板で、回腸の目印になります。回腸は小腸の遠位側で内容物が長くとどまり細菌数も増えるため、腸管関連リンパ組織(GALT)による監視が必要になるからです。パイエル板を覆う上皮にはM細胞があり、腸管内の抗原を取り込んで下に控えるリンパ球へ受け渡します。空腸と回腸を見分けるときは、輪状ヒダが密で壁が厚く血管弓の段数が少ない方が空腸、パイエル板が目立ち血管弓の段数が多く脂肪が豊富な方が回腸、と整理できます。

✓ 1. 正しい
回腸
集合リンパ小節(パイエル板)がみられます。回腸を空腸と区別する代表的な所見です。
✗ 2. 誤り
盲腸
盲腸から出る虫垂の壁にはリンパ組織が豊富ですが、「集合リンパ小節(パイエル板)」として問われる部位は回腸です。虫垂のリンパ組織とは呼び分けます。
✗ 3. 誤り
結腸
孤立リンパ小節はありますが集合リンパ小節はみられません。結腸の肉眼的特徴は結腸ヒモ・結腸膨起・腹膜垂の3つです。
✗ 4. 誤り
直腸
集合リンパ小節はみられません。直腸では横ヒダ(コールラウシュヒダ)や肛門柱などの構造を押さえます。
ポイント
  • 集合リンパ小節(パイエル板)=回腸の目印。腸間膜付着部の反対側の粘膜にみられる。
  • 孤立リンパ小節は消化管全体に、集合すると板状になり肉眼で見える。
  • 覆う上皮のM細胞が抗原を取り込み、粘膜免疫の入口として働く。
  • 空腸は輪状ヒダが密・壁が厚い・血管弓が少ない。回腸はパイエル板が目立ち血管弓が多い。
  • 標本や図では「どちら側の壁に見えるか」まで確認しておく。
比較表
項目空腸回腸
位置小腸の近位2/5、左上腹部小腸の遠位3/5、右下腹部
輪状ヒダ高く密低く疎
壁の厚さ・内腔厚く、内腔は広い薄く、内腔は狭い
リンパ組織孤立リンパ小節が主集合リンパ小節(パイエル板)
腸間膜の血管弓段数が少なく直血管が長い段数が多く直血管が短い
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