学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 解剖学 ▸ §4 消化器系 / QJ28A064
理由で解く 柔道整復師
胃潰瘍・胃癌がもっとも集中するのは胃角(角切痕)付近の小弯側です。正答は2です。
胃を前から見たとき、右側の短い縁が小弯、左側の長い縁が大弯で、小弯の途中でくの字に折れる角が角切痕(胃角)です。飲み込まれた食物や胃液は小弯に沿った通り道(胃道)を流れるため、この付近は機械的にも化学的にも刺激を受け続けます。胃粘膜の腺は、噴門部の噴門腺、胃底部・胃体部の胃底腺(固有胃腺)、幽門部の幽門腺という3つの領域に分かれます。胃底腺領域と幽門腺領域の境界は胃を一周する帯として走りますが、高さは一様ではなく、小弯側では胃角付近まで口側に上がり、大弯側では幽門寄りに下がります。そのため Helicobacter pylori 感染に伴う萎縮性胃炎や腸上皮化生は小弯側から先に及びます。「刺激が集中する」「腺の境界で粘膜が変性しやすい」という2つの条件が重なるため、潰瘍も癌もこの部位に好発します。部位を丸暗記するのではなく、胃道の走行と腺境界の位置を図で確認しながら押さえてください。
| 項目 | 小弯側 | 大弯側 |
|---|---|---|
| 形 | 短く、途中でくの字に折れる(角切痕) | 長く弧を描く |
| 胃内容の流れ | 胃道として直接通過する | 滞留して撹拌される |
| 胃底腺/幽門腺の境界 | 境界が胃角付近まで口側に上がる(萎縮性変化が早く及ぶ) | 境界はより幽門寄りを通る(帯は胃を一周するので大弯側も通る) |
| 潰瘍・癌の頻度 | 高い(最好発) | 低い |
| 付着する網 | 小網(肝胃間膜) | 大網 |
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