学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §4 消化器系 / QJ28A063

理由で解く 柔道整復師

QJ28A063 解剖学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問63
問題
舌の分界溝の前に一列に並んでいるのはどれか。
選択肢
1 糸状乳頭
2 茸状乳頭
3 有郭乳頭
4 葉状乳頭
解答
正解3(有郭乳頭)
解説

分界溝のすぐ前にV字型に一列に並ぶのは有郭乳頭です。舌乳頭の中で最も大きく、8〜12個ほどあります。

舌背は分界溝を境に前2/3の舌体と後1/3の舌根に分かれ、発生の由来も神経支配も異なります(舌体の一般知覚は舌神経、味覚は鼓索神経、舌根は舌咽神経)。舌乳頭は糸状・茸状・有郭・葉状の4種で、味蕾を持つのは茸状・有郭・葉状の3つ、糸状乳頭には味蕾がありません。有郭乳頭は周囲がぐるりと溝で囲まれ、その溝の壁に多数の味蕾が並び、溝の底にはエブネル腺(味腺)が開口して味物質を洗い流して次の味を感じやすくします。分界溝の頂点には舌盲孔があり、甲状腺が舌根から下降した跡を示します。

✗ 1. 誤り
糸状乳頭
舌背全体に密生する白っぽい角化した乳頭で、数は最も多いものの味蕾を持たず、触覚と食物の保持に働きます。一列には並びません。
✗ 2. 誤り
茸状乳頭
舌尖や舌縁に赤い点として散在します。味蕾を持ちますが、分界溝に沿って一列に並ぶことはありません。
✓ 3. 正しい
有郭乳頭
分界溝の前方にV字(八の字)状に一列に並びます。舌乳頭で最も大きく、味蕾が豊富です。
✗ 4. 誤り
葉状乳頭
舌の後外側縁にひだが縦に並ぶ形で存在し、味蕾を持ちます。ヒトでは発達が弱く、位置も舌の縁で分界溝の前ではありません。
ポイント
  • 有郭乳頭=分界溝の前にV字型に一列、最大、味蕾が豊富、エブネル腺が開口。
  • 糸状乳頭=最多だが味蕾なし。角化して白くみえる。
  • 茸状乳頭=舌尖・舌縁に散在、味蕾あり。
  • 葉状乳頭=舌の後外側縁にひだ状、味蕾あり(ヒトでは弱い)。
  • 分界溝を境に、舌体=舌神経(知覚)+鼓索神経(味覚)、舌根=舌咽神経と神経支配も切り替わる。舌の図に境界線を引いて確認する。
比較表
乳頭分布味蕾特徴
糸状乳頭舌背全体なし数が最も多く、角化して白い
茸状乳頭舌尖・舌縁あり赤い点として散在
有郭乳頭分界溝の前にV字型一列あり(多数)最大。エブネル腺が開口
葉状乳頭舌の後外側縁ありひだ状。ヒトでは発達が弱い
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