学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ28A058

理由で解く 柔道整復師

QJ28A058 解剖学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問58
問題
肩関節の内旋と内転に働く筋はどれか。
選択肢
1 棘上筋
2 棘下筋
3 小円筋
4 大円筋
解答
正解4(大円筋)
解説

大円筋は上腕骨の小結節稜に停止し、肩関節を内旋・内転・伸展させます。停止が大結節か小結節かで作用が決まる、と覚えるのが近道です。

肩甲骨から上腕骨へ向かう筋は、停止部の位置で働きが読めます。大結節につく棘上筋・棘下筋・小円筋は外転や外旋に働き、小結節および小結節稜につく肩甲下筋・大円筋は内旋に働きます。大円筋は肩甲骨下角の背面から起こって小結節稜に停止し、広背筋と並んで内旋・内転・伸展を担うため「広背筋の小さな相棒」と覚えると忘れません。神経支配も肩甲下神経(下肩甲下神経)で肩甲下筋と同じ系統です。回旋筋腱板(ローテーターカフ)は棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つで、大円筋は腱板に含まれない点も頻出です。

✗ 1. 誤り
棘上筋
棘上窩から起こり大結節の上部に停止し、肩関節の外転(特に運動の始まり)に働きます。腱板のうち最も損傷しやすい筋です。
✗ 2. 誤り
棘下筋
棘下窩から起こり大結節の中部に停止し、肩関節の外旋に働きます。内旋ではありません。
✗ 3. 誤り
小円筋
肩甲骨外側縁の上部から起こり大結節の下部に停止し、外旋に働きます。名前が似ている大円筋とは停止部(大結節か小結節稜か)と神経支配(腋窩神経か肩甲下神経か)で区別しましょう。
✓ 4. 正しい
大円筋
肩甲骨下角の背面から起こり小結節稜に停止し、肩関節の内旋・内転・伸展に働きます。広背筋と作用が重なります。
ポイント
  • 大結節に停止=外転・外旋(棘上筋・棘下筋・小円筋)、小結節/小結節稜に停止=内旋(肩甲下筋・大円筋)。
  • 大円筋は内旋・内転・伸展。広背筋と同じ働きをする。
  • 回旋筋腱板=棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4筋。大円筋は含まれない。
  • 神経支配:棘上筋・棘下筋=肩甲上神経、小円筋=腋窩神経、肩甲下筋・大円筋=肩甲下神経。
  • 大円筋と小円筋は「大=内旋、小=外旋」と停止部から導けるようにしておく。
比較表
停止主な作用支配神経
棘上筋大結節(上部)外転肩甲上神経
棘下筋大結節(中部)外旋肩甲上神経
小円筋大結節(下部)外旋腋窩神経
肩甲下筋小結節内旋肩甲下神経
大円筋小結節稜内旋・内転・伸展肩甲下神経
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