学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ28A053

理由で解く 柔道整復師

QJ28A053 解剖学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問53
問題
筋の起始で正しいのはどれか。
選択肢
1 筋の両端で動きの大きい方
2 体肢の筋では体幹に近い方
3 体幹の筋で起始と停止が明確でない筋では脊柱から遠い方
4 体幹の筋で上下方向に走る筋では骨盤から遠い方
解答
正解2(体肢の筋では体幹に近い方)
解説

起始は「動きが小さく土台になる側」です。体肢(四肢)の筋では体幹に近い側=近位が起始になります。

筋が縮むと両端は互いに近づきますが、実際に大きく動くのはたいてい片側だけです。そこで、固定されて動きの小さい側を起始、大きく動く側を停止と決めています。四肢では体幹側が固定されて末梢が振られるので、近位が起始・遠位が停止になります。体幹の筋で起始と停止が区別しにくいときは、正中(脊柱)に近い側を起始、上下に走る筋では下方(尾側)を起始とする約束です。ただし懸垂のように末梢を固定すると実際の動きは逆転します(起始と停止の逆転)。名称としての約束と、その場の運動で実際に動く側は別物として整理しておきましょう。

✗ 1. 誤り
筋の両端で動きの大きい方
動きの大きい方は停止です。起始は動きが小さく、収縮の土台になる側を指します。文が起始と停止で入れ替わっている形です。
✓ 2. 正しい
体肢の筋では体幹に近い方
近位を起始、遠位を停止とします。上腕二頭筋なら肩甲骨側(長頭は関節上結節、短頭は烏口突起)が起始、橈骨粗面が停止です。
✗ 3. 誤り
体幹の筋で起始と停止が明確でない筋では脊柱から遠い方
逆で、脊柱(正中)に近い方を起始とします。体幹では中心軸が土台、そこから離れる側が動く側と考えます。
✗ 4. 誤り
体幹の筋で上下方向に走る筋では骨盤から遠い方
上下に走る筋では下方(骨盤に近い側)を起始とします。「中心・下方が土台、末梢・上方が動く」と一本の原則でまとめて覚えると混乱しません。
ポイント
  • 起始=動きが小さく固定される側、停止=動きが大きい側。
  • 体肢は近位が起始・遠位が停止。
  • 体幹では正中(脊柱)に近い方、上下走行では下方(尾側)を起始とする。
  • 末梢を固定すると実際の運動は逆転する(起始と停止の逆転)。懸垂やプッシュアップで確認できる。
  • 筋を覚えるときは「起始→停止→間の関節→その関節でどう動くか」の順に声に出して確認する。
比較表
部位起始とする側停止とする側
体肢の筋体幹に近い側(近位)体幹から遠い側(遠位)
体幹の筋(区別しにくい場合)脊柱・正中に近い側正中から遠い側
体幹で上下に走る筋下方(骨盤に近い側)上方(頭側)
共通の原則動きが小さい・固定される側動きが大きい側
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